ここから本文です

マンガ実写化に挑み続ける映画監督・佐藤信介の「巧みな青春感覚」

4/18(木) 6:35配信

dmenu映画

漫画やアニメーションを原作とする実写映画の制作は今やすっかり定着した感がある。

一方ではSNSの発達で原作ファンの厳しい視線も注がれがちではあるのだが、やはり映画と原作は別物と割り切って接したほうが得策。

可愛すぎ…!橋本環奈演じる河了貂がハンパない【写真】

むしろ映画そのものとしての出来映えを吟味していくべきではないかとも思う。

その意味では漫画原作の実写映画を多く手掛けつつ、毎回水準以上のクオリティを成し遂げている佐藤信介監督の最新作『キングダム』が完成したが、やはり“映画”としてよくぞ作ったりといったクオリティを保持していることに感服する。

中華統一をめざす二人の青年を描くスペクタクル大作『キングダム』

『キングダム』は週刊ヤングジャンプに連載中で、現在までに刊行されている単行本53巻までの累計発行部数3,800万部を超える原泰久の一大ベストセラー漫画を原作にしたものだ。

時は紀元前、中国春秋時代を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年・信(山崎賢人)と、中華統一を目指す若き王・政(後の秦・始皇帝/吉沢亮)、二人の若者を中心に壮大なスケールで描かれる戦国絵巻。

実際に中国まで赴いての撮影に加え、CGを駆使したスペクタクル戦闘シーンの構築など、ひと昔前の日本映画界では実現不可能だったであろう企画が果敢に具現化されているのは奇跡的と言ってもいいほど。

原作者自身が脚本に参加していることもあってストーリー展開に違和感も淀みもなく、また予想を遥かに上回るキャスト陣の好演は特筆的。

主演ふたりは激しい殺陣の数々によってさらに魅力と個性が増していき、また秦の六代将軍・王騎に扮する大沢たかおのたくましくもどこかキモい(!)雰囲気も異彩を放っている。

目を見張ったのは楊端和役の長澤まさみで、まさか彼女がここまで勇猛な殺陣を披露することができるとは思ってもいなかったが、まさにバトル・ヒロインとして風格をにじませる存在感である。

今や小動物的可愛らしさを体現させたら右に出る者はいない橋本環奈、今回最大の悪役に扮する本郷奏多も彼ならではの憎々しさ。

ふと思うにこれらのキャスト陣、漫画原作の映画への出演も多いが、以前よりも2次元世界の3次元化に対応できる資質の俳優が増えてきている感があるのも頼もしい。

また今回は日本人が中国人を演じているわけで、原作ファンの中からは中国の俳優に演じてもらいたいといった声も聞こえてきそうだが、たとえどの国どの世界を描こうとも、日本人が日本語で表現した原作の映画化は日本人が体現してこそスムーズに映える利点はあるように思える。

1/2ページ

最終更新:4/18(木) 6:35
dmenu映画

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事