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タイガー復活は“必然”だった!? 2014年から始まっていた「奇跡の筋書き」

4/18(木) 11:34配信

みんなのゴルフダイジェスト

マスターズの優勝で完全復活を遂げたタイガー・ウッズ。タイガーの復活の裏には計算されたスウィング構築のプロセスがあったという。マスターズを現地で観戦したゴルフスウィングコンサルタントの吉田洋一郎が解説する。

マスターズ5勝目!タイガー・ウッズのアイアン連続写真

スポーツ史に残る偉業を成し遂げたタイガー・ウッズ

今回のマスターズでタイガー・ウッズの勝利に大金を賭けて1億3300万円を手にした男性がいました。大金は投じなかったものの、私もタイガーのメジャーでの復活優勝にベットしてきた一人です。

私は光り輝いていた全盛期のタイガー・ウッズより、脇役のいぶし銀のプレーヤーを応援する天邪鬼なゴルファーでした。

しかし、度重なる怪我により世間で「タイガーは終わった」と言われはじめると、かつてのスーパースターがどのようにカムバックの過程を歩むのか興味がわいてきました。

ゴルフ界において今回のタイガーのような華々しいカムバックは稀です。かつて栄光を手にした天才がその輝きを失って復活できずに終わるほうが圧倒的に多いのです。

タイガーと同年代の1998年の賞金王デビッド・デュバルは、深刻なスランプで30代後半にはツアーの表舞台から姿を消しました。

タイガーは歴史的なカムバックを成し遂げることができるのか、それともこのまま消え去るのか。この物語の行く末が気になり、2015年ころからアメリカでタイガーのスウィングに関する取材を開始することにしました。

復活のカギはゴルフ・バイオメカニクス

なぜ、タイガーは復活できたのか。

タイガー復活のカギは「ゴルフ・バイオメカニクス」です。

タイガーは2014年にクリス・コモというほぼ無名のコーチと契約しました。彼は全米中の有名コーチたちに弟子入りし、ヤン・フー・クォン教授から学んだバイオメカニクスをゴルフティーチングに取り入れていました。

私はタイガーのスウィングを研究すべく、コモを指導したヤン・フー・クォン教授のもとを訪れ、スウィング計測やインストラクタープログラムを受講し、クリス・コモの主催する勉強会に通い学びを深めてきました。クォン教授やクリス・コモを通じてバイオメカニクスを知れば知るほどタイガーのスウィングの効率性の高さを感じ、復活を予期せずにはいられませんでした。

タイガーの復帰戦となった2018年のファーマーズ・インシュランス・オープンを現地で取材しましたが、そこで見たのは新生タイガーのスウィングでした。

そこにはタイガーの「自分自身の持っている特性を活かした、体に負担をかけないスイング」という明確なビジョンが具現化されていました。

タイガーは以前の筋力中心の「内力」に頼ったスイングから、地面反力や遠心力などの自分以外の力「外力」を最大限生かしたスウィングを手に入れていました。

全盛期を超える57.75m/sのヘッドスピードをマークするなど、トップフィールドに戻る準備を整え、メジャーでの優勝争いを経て、昨年の最終戦「ツアー選手権」で勝利を手にしました。今回のマスターズも練習日からスウィングは万全の状態で、今までタイガーを見た中で最も素晴らしいボールを打っていました。マスターズで勝利を手繰り寄せた正確なアイアンショットは万全の準備から生まれたものだったのです。

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最終更新:4/18(木) 11:34
みんなのゴルフダイジェスト

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