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南相馬でスマート農業実験 NTTグループなど月内開始

4/19(金) 8:11配信

福島民報

 衛星利用測位システム(GPS)や小型無人機ドローン、人工知能(AI)を活用した「スマート農業」の水稲実証実験が、今月から南相馬市原町区鶴谷地区の水田で始まる。NTTグループが十八日、発表した。イネの生育診断や追肥、農薬散布にドローンやAIなどを使い、農作業時間の三割減、収穫量の三割増を目指す。

 地球温暖化の影響による気候変動への対応、就農人口の減少による担い手不足対策といった課題を新技術で打開し、生産性の改善につなげる狙い。二年間の実証実験を経て商用化を図る。

 実験は原町区の農業者らで設立した株式会社「アグリ鶴谷(つるがい)」の水田約八ヘクタールで行い、県オリジナル品種「天のつぶ」を栽培する。NTTグループ八社をはじめ、JAふくしま未来、福島大、県土地改良事業団体連合会、新生福島先端技術振興機構(郡山市)、日本農薬(東京都)、エンルート(埼玉県)が連携する。

 スマート農業のイメージは【図】の通り。エンルートのドローンで上空から撮ったイネの画像や、水温・地温データを気象や地図情報と組み合わせてAIが生育状況を分析し、最も効果的な追肥時期を判断する。

 カメムシなどの病害虫や雑草を見つけた際には、推奨農薬を瞬時に特定し散布もドローンが担う。最大四基のドローンを運用する計画で、一メートル単位の位置を把握できる準天頂衛星「みちびき」のGPS情報を用いる。

 実験で得られたデータは蓄積して農家やJAの営農指導員が共有し、水稲の品質向上と収量アップに生かす。イネの状態や気象データなどから病害虫の発生を予測する国内初めての技術の確立も目指す。データをAIに学習させて機能向上に役立てる。

 東京電力福島第一原発事故による避難指示が解除された地域でスマート農業の仕組みを確立し、福島発で全国展開する考え。浜通りに新産業を集積する福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想にも寄与する。

最終更新:4/19(金) 9:53
福島民報

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