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日本に2人だけ、最高ランクの「ケンタ職人」に直撃 揚げたチキン88万本、大切にしているカーネルの教え

4/21(日) 7:02配信

withnews

 店頭にある像でおなじみの「ケンタッキー・フライド・チキン」(KFC)の創業者、カーネル・サンダース。彼が米国南部で1939年に完成させたフライドチキン「オリジナル・レサピー・チキン(OR)」の味を受け継ぐ最高ランクの「ORマイスター」は全国で2人だけ。その一人、笠原一樹さん(45)は全国の店舗に調理のポイントやカーネルの思いを伝えて回っています。(朝日新聞経済部記者・長橋亮文)

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日本に2人だけ

 ORマイスターは日本独自の制度で、2013年に創設されました。

 全国の店の従業員約6千人がオリジナルチキンを調理できる資格を持っていますが、社内試験の成績によってC~Sまでの4ランクに分けられています。

 筆記試験と実技試験で満点を取らないと得られない「S」ランクは60人だけ。合格には調理の素早さに加え、きれいさも求められます。その中で、従業員の教育ができる資格をもつ店長から選ばれ、今はORマイスターは2人しかいません。

 笠原さんは、店長だった時は1日200本ほど、13年にマイスターになってからは1日70本ほどのフライドチキンを調理してきました。これまでの調理数は88万本ほどに上ります。

 全国の店に伝統の調理法を伝授するため、カーネルのトレードマークの白いスーツを身にまとい、1年間に約100店を訪ねます。

 マイスターの仕事は、店長や従業員に普段の調理風景を見せてもらうところから。鶏肉の品質確認から始まり、タマゴとミルクに漬ける「下ごしらえ」、11種類のスパイスとハーブをまぶす「粉つけ」、185度に達する圧力釜での調理まで、約20工程を点検します。

 次に、自ら調理を「実演」する笠原さん。特別な技を伝授するわけではありません。調理マニュアルに従った素材の丁寧な扱い方を一番に伝えます。

 店舗に届く国産の鶏肉は冷蔵なので傷みが早い。マニュアルには、納品後に速やかに冷蔵庫に入れることや、袋の下に穴を開けて血を抜くことが書いてはあります。

 ただ、その理由は詳しく書かれていません。「ただの作業にならないように、マニュアルの『なぜそうするのか』の部分をその場で伝え、考えてもらいたいのです」。怠れば肉の鮮度が落ち、硬くなりおいしくなくなってしまいます。

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最終更新:4/21(日) 7:02
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