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NHKが「皇室の祖先は天照大神」と報道→「現人神宣言か」と批判の声

4/19(金) 11:52配信

BuzzFeed Japan

退位を控えた天皇皇后両陛下は4月18日、伊勢神宮(三重県伊勢市)に参拝された。このニュースをめぐって、NHKが皇室の祖先は「天照大神」と報道。神話と史実を混同するような内容だとして、批判の声が出ている。【吉川慧 / BuzzFeed Japan】

退位に伴う儀式をめぐる報道だった

天皇皇后両陛下は18日、退位を報告するため伊勢神宮の「外宮」と「内宮」を参拝された。退位に伴う一連の儀式の一つで、両陛下にとっては在位中最後の地方訪問となった。

この儀式について、NHKニュースは18日に「皇室の祖先の『天照大神』がまつられる伊勢神宮の内宮」と報道。その後に記事は更新され、「皇室の祖先をまつる伊勢神宮の内宮」と記されている。

NHKは、同日夜の「ニュースウォッチ9」でも「伊勢神宮の内宮は皇室の祖先の天照大神がまつられています」とナレーションで紹介した。

こうしたNHKの報じ方について、Twitterでは「NHKによる現人神宣言」「NHKは神話と現実を統合することにしたらしい」などと、批判や疑問の声があがっている。

漫画プリニウスの公式Twitterは、「NHKのニュースが『皇室の祖先とされている』ではなくて『皇室の祖先のアマテラスオオミカミ』と言った…』と、戸惑った様子で報告している。

「皇室の祖先とされる」などの表記が通例

皇室と天照大神の関係について説明する際、報道では「皇室の祖先とされる」「皇室の祖先神」などと表記し、天照大神はあくまで宗教上の存在であることを示すのが通例だ。

こうした表記がされる背景には、神格化した天皇を中心に構築された戦前の国家体制への反省がある。

戦前は「現人神」とされた天皇

戦前、天皇は「現御神(あきつかみ)」「現人神(あらひとがみ)」として神格化され、その存在は絶対的なものであった。大日本帝国憲法では「神聖ニシテ侵スヘカラス」とされ、国家神道の中心的な役割を担った。

教育現場では建国神話は史実として教えられ、国家神道は軍国主義と結びつき、利用され、当時のマスコミもその一翼を担った。やがて「天皇」の名のもとに、日本は戦争へと至った。

敗戦後、天皇の地位は大きく変わった。1946年1月1日、昭和天皇は詔書を発し、現人神であることを否定した。いわゆる「人間宣言」だ。

戦後、日本を占領統治した連合国軍総司令部(GHQ)は、1945年12月に神道指令を発し、国家神道の解体と宗教・国家の分離を促した。日本国憲法で、天皇は「象徴」として定義された。政治と宗教の分離も明記された。

今回の伊勢神宮への参拝は、国事行為ではなく皇室行事と位置づけられている。天皇陛下はモーニングコート、皇后陛下は参拝服で、馬車は使わない簡素なものとなった。これは天皇陛下の意向だという。儀式に参加する両陛下の交通費などは、私費である「内廷費」を充てる。

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最終更新:4/19(金) 11:52
BuzzFeed Japan

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