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駅員の3割が学生バイト 責任の重い業務多く、学生労組が鉄道会社に待遇改善求める

4/19(金) 18:30配信

THE PAGE

遅延や事故が起きると突発的な業務への対応も

 人手不足で業務が回らないというのは今やどの業界でも共通の現象ですが、鉄道の駅でも正社員だけでは業務をこなせず、大量アルバイトが動員されています。

 学生による労働組合「首都圏学生ユニオン」は、アルバイトの待遇改善を求めて小田急電鉄と団体交渉を行っていることを明らかにしました。鉄道業務は専門性が高いことから、熟練した正社員が従事しているというイメージが強いですが、首都圏学生ユニオンによると、小田急では今や駅員の3割はアルバイトになっているそうです。同社の場合、アルバイトは原則として学生からしか採用していませんが、運賃の精算などの改札業務やホーム上の安全確認なども担っているということですから、学生バイトとはいえ、完全な戦力といってよいでしょう。

 しかしながら、あくまでアルバイトはアルバイトですから、理屈上は指定された時間だけ働けばよいわけですが、鉄道の場合にはそうはいかない事情があるようです。夜間に酔った客が吐き出した汚物の処理や遅延、事故といったトラブルが発生すると業務時間の延長が求められることがあり、授業の出席などに支障が出るケースがあるそうです。ユニオンでは学生が突発的な残業に対応しなくても済むよう、人員配置を見直して欲しいと訴えているほか、業務の責任の重さに合った時給にすることも求めています(現在の時給は1100円)。

 人手不足の問題はJRでも深刻な状況となっており、JR東日本では首都圏の駅においても、早朝無人化や駅員業務の外部委託といった取り組みを始めています。

若手の人材不足 外国人労働者の受け入れで改善される?

 日本で人手不足が発生しているのは、高齢化によって若年層人口だけが大きく減少しているからです。このため、若い戦力が求められる現場の業務においては極端な人手不足となる一方で、一般的な事務を行う労働者は大量に人が余っている状況です。日本企業は年功序列の雇用体系が多いですから、ある程度、年次が高くなると現場を離れ事務仕事に就くケースが多くなります。事務に従事する中高年社員は余剰となっており、現場での活躍が期待されている若手は人が足りないという状況ですから、これは一種の雇用のミスマッチといってよいでしょう。

 政府はこうした人手不足に対応するため外国人労働者の大量受け入れを決定しましたが、外国人が不足をカバーすることで一時的な対処はできたとしても、雇用のミスマッチが解消されるわけではありません。日本全体で人材をどう最適配分するのかを考えないと、この問題は解決することが難しそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:4/19(金) 18:30
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