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ロックの進化に貢献したムーディー・ブルースの絶頂期の作品のひとつ『童夢』

4/19(金) 18:02配信

OKMusic

ムーディー・ブルースはメロトロンやサウンドエフェクトをよく使うからか、プログレッシブロックのグループと見られがちだが、実はそうではない。彼らはあくまでも美しいメロディーを生かすために当時の先進的な道具を使っていたのであって、プログレッシブロックを目指していたわけではない。キング・クリムゾンやイエスらとは立ち位置がまったく違うのだ。今回取り上げる7枚目となる『童夢(原題:Every Good Boy Deserves Favour)』を聴けば、プログレというよりポップでフォーキーなスタンスが彼らの持ち味であることが理解してもらえるはずだ。日本では本作で彼らの人気に火がつき(オリコン7位)、他の作品も聴かれるようになり、シングルカットされた「ストーリー・イン・ユア・アイズ」は毎日のようにラジオでオンエアされていた。本作は全英チャートで1位、全米チャートでも2位と大ヒットした彼らの代表作のひとつである。

ムーディー・ブルースの初期の歩み

ムーディー・ブルースは1964年に結成された。デビュー当初は、その頃イギリスに多かったR&Bの香りがするビートグループであった。64年末に出したシングル「ゴー・ナウ!」(ソフトなR&Bナンバー)が全英1位となり一躍脚光を浴びる。しかし、同曲収録の1stアルバム『デビュー!(原題:The Magnificent Moodies)』(‘65)をリリースするものの人気は下降線を辿り、ギタリストでリードヴォーカリストのデニー・レイン(のちにウィングスのメンバーとなる)とベースのクリント・ワーウィックが脱退する。ちなみに、このデビューアルバムはサウンドが渋すぎたために売れなかったのだが、内容は良い。泥臭いブルーアイドソウルが好きな人には気に入ってもらえると思う。

グループはリーダー的存在のデニー・レインが辞めたことで存続さえ危ぶまれたのだが、彼らの代わりにギタリストのジャスティン・ヘイワードとベースのジョン・ロッジが加入し、そのサウンドは大きく変わることになる。それまでとはまったく違うグループになったと言っても過言ではなく、彼らの音楽に言及する時は2ndアルバム以降を指す場合がほとんどだ。メンバーは、レイ・トーマス、マイク・ピンダー、グレアム・エッジ、ジョン・ロッジ、ジャスティン・ヘイワードの5人で、全員がソングライティングとリードヴォーカルを担当するという才能豊かなチームである。

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最終更新:4/19(金) 18:02
OKMusic

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