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「賞味期限切れ商品」を売るスーパーが大阪に 食品ロス問題に“買う”という選択肢

4/20(土) 14:30配信

MBSニュース

食品業界独特の商慣習「3分の1ルール」

そもそも賞味期限が迫ったり、切れたりしている商品が、なぜこんなにたくさんあるのでしょうか?それには、食品業界独特の商慣習が関係していました。その慣習とは、3分の1ルールというもの。例えば賞味期限が6か月の商品の場合、3分の1である2か月ずつに区切って考えます。メーカーがスーパーに卸せるのは製造から2か月まで、スーパーの店頭に置けるのは、そこからさらに2か月後まで。それを越えるとメーカーに返品され、結局廃棄処分されることも多いといいます。

食品メーカー側からは?動き出す企業も

そこで、高津さんたち「全国もったいない市場」では廃棄処分寸前の商品をメーカーから買い取り、格安で販売しているというわけなんです。高津さんが「賞味期限切れ商品」に目を付けたのは4年前。福祉施設への食糧支援を行うNPO法人を立ち上げたときでした。

「賞味期限が過ぎそうとか廃棄されているものが結構あって、一度前向きに購入を検討してみようかなという中で、これいけるじゃないかと」(高津博司さん)

すると、食品メーカー側からも意外な反応があったそうです。

「(賞味期限切れ商品の処分には)1キロ70円の処分費用がかかる。プラスそれを運ぶ送料・運賃もかかりますから、トラック1台で何十万もかかる。それが0円になると経済的にも(経費が)浮く」(高津博司さん)

こうした賞味期限切れ商品を扱うお店は少しずつ広がっていて、たとえば東京・代官山ではお茶専門店として知られる「ルピシア」が、「もったいない」をコンセプトに作った訳あり商品ばかりを扱う店があり、賞味期限切れの商品を一律20円で販売しています。

どのぐらいまで食べていい?専門家の見解は

とはいえやはり気になるのは、賞味期限切れの商品を食べてもいいのか、そして、少しくらい越えるのはいいとしても、どのぐらいまでいけるのか、ということ。そこで訪れたのは、大阪市にある「くらし科学研究所」。ここでは、製造してから日が経った食品に含まれる細菌の数を検査をして、メーカーが賞味期限を設定するためのデータを揃えています。この検査を担当する天羽康憲さんに賞味期限が切れたものを食べても安全なのかどうか、聞いてみると…

「字の通り味に関する保証『この期間はおいしくいただける』という目安が賞味期限。すぐに傷むものではない、食べた人の健康に害を及ぼすものではない。メーカーによって差はあるが、大きなメーカーほど(賞味期限に)余裕をも持たせている。例えば180日後の賞味期限がついた商品はその3~4割程度(70日分)余裕を持たせている、安全マージンを残していると思われます」(検査担当 天羽康憲さん)

実際エコイートを訪れるお客さんも不安はないといいます。

(男性)「賞味期限ってあってないようなもんかなと思っているので、私は特に気にしていない」
(女性)「今飲んだり食べたりするには全然大丈夫なので、ありがたいと思って来ました」

高津さんは、店舗で格安販売を続ける一方、福祉施設などへの食糧支援も続けています。この仕組みが定着すれば、まだ食べられる食品が捨てられてしまう日本の現状を少しでもよくできるのではないかと考えています。

「ビジネスとしても継続できるようにして、全国的にもこれを広めようと。日本の将来のために頑張りたい」(高津博司さん)

(4月18日放送 MBSテレビ「ミント!」内『特命取材班・チームF』より)

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最終更新:4/22(月) 13:54
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