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「リアル北斗の拳」ソマリアでギャングやテロリストを更生させる 27歳の挑戦

4/20(土) 9:03配信

BuzzFeed Japan

若者の内向き志向。そんな言葉が使われて久しい。しかし、平成生まれをそんな一言でくくることが、本当にできるのだろうか。

【動画】なぜソマリアなのか。永井さんに聞いた。

アフリカの北東部にソマリアという国がある。内戦の混乱が続き、治安状態は世界最悪と言われる地域だ。ネットでは「リアル北斗の拳の世界」とまで言われる。

そんな地で、テロリストやギャングの更生と社会復帰に取り組む若者がいる。NPO法人「アクセプト・インターナショナル」代表の永井陽右(27)だ。

掲げる目標は「テロを止め、紛争を解決する」こと。

なぜソマリアなのか。なぜ、ギャングやテロリストに手を差し伸べるのか。【BuzzFeed Japan/貫洞欣寛、敬称略】

ソマリア・ギャングの解散宣言

2018年3月、ケニアの首都ナイロビ。隣国ソマリアからの難民や移民が集まった「イスリー」という地区で、「カリフマッシブ」というソマリア人ギャング団の解散式が開かれた。

かつては地区の一部を支配し、様々な悪事を積み重ねていた若者たちだ。なかにはイスラム過激派のテロ組織「アルシャバーブ」に勧誘され、「テロリスト」になった者もいる。そんなグループが、自ら解散したのだ。

あいさつに立ったリーダーは仲間たちに呼びかけた。「おれたちは前に進む。もう昨日いた場所に戻る必要はない」

「カリフマッシブ」を解散に追い込んだのは、ケニアの警察ではない。日本人の若者たちの力だった。その中心に、永井がいた。

「いじめ」への反省

永井がソマリアという国に初めて関心を持ったのは、大学1年生のことだ。

1991年、神奈川県生まれ。高校時代までバスケットボール部で活躍していた。

長身でスポーツが得意。すっきりとしたイケメンでもある。いわゆる「スクールカースト」では上位に属していただろう。

「小中から高校2年生ごろまではいろいろと悪さもやんちゃもしていた」。おとなしいクラスメートに対する「いじめ」にも加担していた。

高校2年生の夏休み、部活が2日だけ休みになり、ネットで動画を見ていた。

最初は次々と面白系の動画を見ていた。ふと、ツバルという国を紹介する動画を見付けた。南太平洋の島国。地球温暖化の影響で、このままでは国土そのものが海面に沈んでしまうという。

「国が沈む」。この地球にそんなことが起きているのか、と思った。そして考え始めた。

「国が沈んだら、そこに住む人はどうなるのだろうか」

「他人」のことを深く考えたのは、これが初めてだった。そう考え始めると、自分がこれまでほかの人のことを考えず行ってきた振る舞いが、急に恥ずかしく思えた。


いじめていた同級生の家に行った。だが、インターホンを押して「ごめん」と口にする勇気が、どうしても出なかった。

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最終更新:4/20(土) 9:15
BuzzFeed Japan

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