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コマンド・ボリショイ 最後のリングで完全燃焼

4/21(日) 16:36配信

東スポWeb

 女子プロレス「ピュアJ」の大ベテラン、コマンド・ボリショイ(年齢不詳)の引退試合が21日、東京・後楽園ホールで開催され、ボリショイはゆかりのある3選手と5分1本勝負で激突。いずれも時間切れ引き分けに終わったが、浮き沈みの激しい女子プロ界で、小さな体(148センチ、51キロ)ながらトップに立った苦労人は、完全燃焼してリングを去った。

 最後まで戦いの最前線を貫いた。ボリショイは、センダイガールズ17日の名古屋大会で英国の美少女ミリー・マッケンジー(19)からワールドジュニア王座を奪取。現役王者として引退興行に臨んだ。登場時にはヌンチャクの師匠である�東洋の神秘�ザ・グレート・カブキ(70)と連獅子姿でリングイン。鮮やかなヌンチャク競演でいきなり超満員1530人の場内を沸かせた。

 引退試合第1試合はジャパン女子、JWP時代からのライバルでOZアカデミー総帥の尾崎魔弓(50)。尾崎も14日にOZの無差別級王座を奪還したばかりで、終生のライバル対決は、お互いが現役王者として臨んだ。

 尾崎はチェーンを持ち込むわ、OZ勢を乱入させるわと通常通り、惜別のハードコアファイトを展開。ボリショイはビクトル式ヒザ十字固め、コーナーからのアームバーで反撃。30年の思い出を背負った2人はありったけの力で攻防を展開し、最後は固く抱擁を交わした。

 続く第2試合の相手は2011年に一度引退を表明しながら、アッサリ撤回した米山香織(38)。この時の恩返しという意味で組まれたカードだ。米山も現OZタッグ王者。開始前から泣くマネをしていた米山は、ゴングと同時に丸め込み連打で勝ちを狙う姑息な手段に出る。しかし、しっかり相手の習性を読んでいたボリショイはワキ固めや619などで制裁。最後は飛龍裸絞めに入ったところでゴングが鳴らされた。試合後、米山は今度こそ本当に泣いた。

 最後の相手は第3試合で新ピュアJ無差別級王者となった中森華子(30)。今後のピュアJの未来を占う対決だ。中森のハイキックをアンクルホールドで返すハイレベルな攻防から、ボリショイが二段式ヒザ蹴り、網打ち原爆などで一気に攻める。新王者もファルコンアローで返すが、最後はボリショイがランニング掌打を決めてカバーに入ったところで、終了のゴングが鳴らされた。

 試合後の引退セレモニーにはこの日、大阪で昼夜大会を開催していたスターダム(花輪は贈呈)以外の全女子団体が駆けつけた。また女子プロ界からはジャガー横田、神取忍、風間ルミ、豊田真奈美、三田英津子、ジャンボ堀、大森ゆかりの現役&OGのレジェンド勢も登場。JWP時代の盟友・尾崎、キューティー鈴木、ダイナマイト関西らが肩を抱くと、ボリショイは感極まった表情を見せた。

 その他にも旧JWP勢、ボリショイが1989年に入門したジャパン女子の同期生10人も祝福に駆けつけた。出席者は実に100人を超え、ボリショイの人望の厚さを物語っていた。

「幸せでした。夢のようなプロレス人生でした。心からありがとうを伝えたい」と語ったボリショイは、最後は「ありがとう!」と絶叫。10カウントゴングの後、所属選手に肩車されて場内を一周した。

 昨年8月に難病の「黄色靱帯骨化症」を理由に引退を発表。しかし最後まで笑顔また笑顔でリングを去った。今後はボディービル、音楽活動も続けながら、女子プロレス界初の「24時間覆面社長」として、経営と後輩の育成に当たる。「これからもピュアJをよろしくお願いします!」とボリショイは、最後まで前向きなままリングを降りた。

最終更新:4/21(日) 16:36
東スポWeb

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