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素根輝、連覇「何が何でも」古賀稔彦総監督の指示に応えた

4/22(月) 6:13配信

スポーツ報知

◆皇后杯全日本女子柔道選手権 ▽決勝 ○素根(反則勝ち)朝比奈●(21日・横浜文化体育館)

 8月の世界選手権(東京)78キロ超級の代表選考を兼ねて体重無差別で行われ、素根輝(そね・あきら、18)=推薦・環太平洋大1年=が決勝で昨年の世界女王・朝比奈沙羅(22)=同・パーク24=を下し、2年連続2度目の優勝を飾った。10代での連覇は1993~96年の阿武教子以来2人目。素根は個人戦で初の世界選手権代表に選ばれ、朝比奈も代表入りした。52キロ級で世界選手権3度優勝の中村美里(29)=東京・三井住友海上=は初戦の2回戦で敗れた。

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 「肘を抜いて背負い投げだ」「冷静に! 強気で行け!」。畳の外から古賀稔彦・環太平洋大総監督(51)の声が響くたび、素根は朝比奈の懐に入った。大内刈りで相手に膝を突かせ、右の袖つり込み腰で横倒しにもした。袖つり込み腰、大内刈りと攻め続けると9分5秒、消極的な朝比奈に反則負けが宣告された。朝比奈との対決は3連敗後に5連勝となった。

 「お互いに手の内を知っているので長く、苦しい試合になるだろうと思っていた。何が何でも勝つと思った」。世界女王に組み手を研究され、引き手がなかなか取れなかった。「2度目の指導を受けた時、持てるところを取って攻めよう」。利き手とは逆の右の袖つり込み腰がスムーズに出た。

 「人に頼らず、自分で自分を作り上げる選手」と古賀総監督。すぐ横で朝比奈に気合を入れていた世田谷学園高の後輩・吉田秀彦パーク24総監督(49)を見て「負けられないと思った」と言ったが「素根が勝った後、(吉田総監督が)一礼してきましたよ」と笑顔で打ち明けた。

 南筑高から岡山の環太平洋大に進学。母・美香さんと練習相手を務める兄・勝さん(23)とともに移り住んだ。一軒家を借り、2部屋をぶち抜いて畳を敷き“家庭練習場”をつくった。部屋が足りなくなり、兄は近くに部屋を借りることになった。

 憧れだった中村美里の挑戦を目に焼き付け「小さい体でも大きい相手に立ち向かっていった。東京五輪代表に選んでいただくために、世界選手権で優勝できるように」と誓った。ただ、古賀総監督は「今日は60点。シニアの大きな選手と戦うには、もっと担ぐパターンを増やしていかないと」と気を引き締めた。重量級では小柄な18歳にとって、1990年の全日本選手権で準優勝した師匠のノウハウが生かされるはずだ。(谷口 隆俊)

 ◆素根 輝(そね・あきら)2000年7月9日、福岡・久留米市生まれ。18歳。南筑高2年時、金鷲旗高校大会決勝で男女を通じて史上初の5人抜きを演じた。17、18年世界選手権混合団体戦金メダル。19年全日本選抜体重別選手権女子78キロ超級3連覇。得意技は体落とし、大内刈り。162センチ、110キロ。

最終更新:4/22(月) 7:16
スポーツ報知

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