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世界中にNetflixキラー続々、アメリカでは大手放送局も含め300もの配信サービス乱立

4/21(日) 20:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「テレビ・ラジオ放送事業者は、国民のヒーローだ。ローカルニュースを提供し、災害時の緊急放送もしている」

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全米放送事業者協会(NAB)のゴードン・スミス会長が、米ネバダ州ラスベガスに集まった放送関係者をほめたたえた。4月8日に開幕した放送機器展NABショーの基調講演でのことだ。

しかし、放送事業者をたたえた講演内容とは裏腹に、ショーのフロアに一歩踏み出すと、そこは「ネット配信」関連の技術や機器の展示一色だった。放送波は使わない、つまり放送事業者とは関係がないNetflix(ネットフリックス)やAmazonのようなネット配信サービスがいかに注目されているかが一目瞭然だった。

NABショーが閉幕した直後の4月14日夜(米東部時間)には、人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ(GOT) 最終章」第1話が、ドラマ専門局HBOで放送された。筆者がそのドラマを見るパーティーに行くと、友人がテレビで映したのは、Huluの同時配信。若者はテレビチャンネルのHBOでドラマを見る気などさらさらないのだ。

GOTをググると、「GOTをストリーミング(ネット配信)で見る方法」というリンクが真っ先にヒットする。

放送直後にオンラインで視聴

Netflix、Amazon Prime、Huluなどの“巨人”だけでなく、アメリカではネット配信サービスがすでに300もあるという(コンサルティング会社デロイトUSAによる)。主なものはRoku Channel、Vudu。日本のキー局に当たるネットワークテレビ最大手CBSまでがネット配信に参入し、CBS All Accessを提供している。

Netflixのようにオリジナル作品を見せる配信サービスだけでなく、ケーブルチャンネル(CNNなど)を束ねて低料金で提供するサービスもある。最近ではワークアウトストリーミングと呼ばれるPelotonのように、視聴する個人によって異なるフィットネスのプログラムを配信するものも。

アメリカでは地上波を直接受信して無料で放送を見ることが少なく、放送事業者のチャンネルを見るには、ケーブルテレビなど有料の「ペイTV」を契約しなくてはならない。しかし、ペイTVの月額は最低でも100ドル前後(テレビ+インターネット接続料金)で値上げが続いており、学生など若者は一人暮らしを始めてもペイTVを契約しない人が増えている。主要テレビ局のドラマやリアリティショーなどが、放送直後にオンラインで見られるためだ。

そこで注目されているのが、ペイTVを契約しなくてもネット経由で主なチャンネルを見られる「スキニー(限定された)バンドル」。スキニーバンドルとは、ケーブル局や限定された地上波テレビ局をネット上で再配信するサービス。

注目されているのはその価格の安さだ。衛星放送事業者Dish Networkが立ち上げたSling TVは30チャンネル超で25ドルと「価格破壊」を引き起こして話題を呼んだ。この他、Hulu+Live TV(60チャンネル+、月額45ドル)、YouTubeTV(60チャンネル+、40ドル)PlayStation Vue(55チャンネル+、45ドル)、DirecTVNow(40チャンネル+、50ドル)などがある。

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最終更新:4/22(月) 10:30
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