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観光客熱狂の新名物が続々 温泉地が大変貌

4/21(日) 18:01配信

テレ東プラス

V字回復した草津温泉~どん底から大逆転の秘策

湯畑の近くにある創業140年の老舗、草津最古といわれる源泉からお湯を引く温泉旅館「奈良屋」。2月の稼働率は9割を超えた。古くなった客室も大胆に改装。「泉游亭さくら」(2人利用の場合1人3万4560円)など、高い部屋から予約が埋まっていくという。

「お客様は多いです。従業員が足らなくてどうしようと思うほど忙しいです」(副支配人・佐伯達也さん)

黒岩が町長となったおよそ10年前、草津は最悪の状態だった。バブル崩壊以降、観光客は減り続け、町中で閑古鳥が鳴いていた。湯畑の周りにあった大型ホテルは次々と廃業。建物が取り壊され、虫食いのように空き地が広がっていた。

「空き地にできた駐車場を見た時、私は恥ずかしかったんです。真っ先に草津のシンボル湯畑を変えるという強い思いがありました」(黒岩)

町長となった黒岩は、赤字財政下の限られた予算を湯畑再生につぎ込む決断をする。

「シャンパンをシャンパンタワーの上から注ぐと、時間はかかってもいずれ下のグラスまでシャンパンが行き渡る。それが町全体の経済を活性化させる」(黒岩)

最も重要な場所に集中して資金を注ぐことで、いつしか全体が潤う。草津の中心、湯畑再生に全力を傾ければ、経済効果が町中に広がると考えたのだ。

黒岩はまず、湯畑そのものを徹底的に整備し直した。例えばボロボロに老朽化していた湯樋は、温泉でも劣化しにくい樹齢80年以上のアカマツの木で新調。草津のシンボルを美しく蘇らせた。

さらに2013年、湯畑周辺の景観を壊していた空き地に、総工費3億7000万円を投じて日帰り温泉「御座之湯」を建設する。全面木造にこだわり、江戸時代の趣のある湯治場を再現。格安の入浴料(大人600円)で、源泉掛け流しの草津の湯を味わえるようにした。

黒岩は、駐車場になっていた空き地に惜しげもなく資金を投じ、湯畑周辺を次々と美しい景観に変えていった。今や名物となった夜のライトアップにも投資。時には花火まで打ち上げ、湯畑の魅力を磨き上げ続けた。

徹底的に湯畑周辺へ投資する黒岩の作戦が客を呼び始めると、町で意外な変化が起き始める。それが旅館や商店のリニューアルラッシュだ。

町並みを美しく磨けば客は確実に増える。それを実感した店主たちが、相次いで設備投資を始めたのだ。その数、実に70軒。その結果、観光客がさまざまな路地を散策するようになり、次第に湯畑から遠いエリアまで客が訪れるようになった。

湯畑から歩いて15分以上かかる老舗の「草津スカイランドホテル」にもシャンパンタワー作戦の恩恵が。古くなっていた和室も売上が増え、大胆にリニューアル。「ラグジュアリールーム」は1泊2食付き2万1600円~と、客単価を上げることに成功していた。

「以前は1万円以下のお客様が多かったのですが、今はそれ以上の金額でも来ていただけます」(女将・小林由美さん)

地域の資源を磨け上げれば必ず光は見えると、黒岩は確信している。

「地域ごとにいろいろなやり方があると思いますが、その気になってやれば、再生は可能だと思います」(黒岩)

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最終更新:4/21(日) 18:01
テレ東プラス

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