ここから本文です

47歳独身、手取り10万……結婚相談所に「断られた」男性の現実 進む単身社会、離婚後に家購入の男性も

4/25(木) 7:02配信

withnews

離婚後に家購入した40歳男性

 「結婚も子どももリスク。それに比べ、城は裏切らない」

 埼玉県に住む会社員の男性(40)は2016年、一戸建てを購入した。男性は3LDKのその家を「城」と呼ぶ。

 2階には自ら設計に携わったバーカウンター。棚に並んだお気に入りのウイスキーを眺めながら飲む酒は格別だ。

 31歳で会社の同僚と結婚したが、妻との間で家事の分担をめぐって言い争いになり、互いにイライラするばかり。仕事帰り、外から部屋のあかりがついているのを見るとため息が出た。

 知人に結婚生活の話を聞くと、互いに我慢しながら暮らしているように思えた。自分は我慢できなかった。結婚生活は3年で終わった。

 再婚は考えていない。結婚までのプロセス、うまくいかなかったとき、離婚にかかる労力がわずらわしい。

 子どももいらない。子が問題を起こして親が責任を問われるニュースを見る度、「親になるリスク」を感じる。

 離婚後、自分の目標を考えた。思い出したのが就職直後に抱いた「家を持ちたい」という夢。35年ローンを組んで家を購入。家族はいないが、今は自分の好みに染めた家で過ごす時間が生きがいだ。

 老後の心配はしてない。「城」を壊して土地を売り、老人ホームに入ろうと考えている。

「人とのつながり」ソロ生き抜く力

 博報堂「ソロもんLABO」の荒川和久リーダーに、「ひとりを生きるヒント」を聞いた。

     ◇

 近年、日本社会は未婚化・非婚化に加え、離婚率の上昇や配偶者との死別による高齢単身者の増加などにより、かつてない「ソロ社会化」時代を迎えている。

 「標準」とされた「夫婦と子」の世帯は2010年には約28%になり、「単身世帯」と逆転した。家族に加え、会社や地域という共同体も崩れつつある。

 50歳までに一度も結婚したことがない人の割合である生涯未婚率は、15年に男性は23.37%で過去最高を更新した。ソロ社会では自分から行動し、誰かとつながることで、「所属していれば安心」だった共同体に代わる新たなコミュニティーをつくっていく必要がある。

 生涯未婚率を上げてきた世代の中には「このままではいけない」と考え、仕事をしながら大学に通う人、若者と一緒にジムで汗を流す人、オンライン上につながりを求める人もいる。

 学びでも趣味でも副業でもいい。それらを通して人とつながっていれば、1人で暮らしていても心理的には孤立しないし、いざという時、支え合える。依存先を複数用意することが、ある意味本当の自立であり、ソロで生き抜く力でもある。

【お知らせ】「平成家族」が本になりました

 夫から「所有物」のように扱われる「嫁」、手抜きのない「豊かな食卓」の重圧に苦しむ女性、「イクメン」の一方で仕事仲間に負担をかけていることに悩む男性――。昭和の制度や慣習が色濃く残る中、現実とのギャップにもがく平成の家族の姿を朝日新聞取材班が描きました。

 朝日新聞生活面で2018年に連載した「家族って」と、ヤフーニュースと連携しwithnewsで配信した「平成家族」を、「単身社会」「食」「働き方」「産む」「ポスト平成」の5章に再編。親同士がお見合いする「代理婚活」、専業主婦の不安、「産まない自分」への葛藤などもテーマにしています。

 税別1400円。全国の書店などで購入可能です。

2/2ページ

最終更新:4/25(木) 7:02
withnews

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事