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私は「教科書の中の人」ではない。アイヌの血を引く大学生、新法成立に対する思い。

4/22(月) 17:10配信

ハフポスト日本版

もしかしたら電車で隣に座っている人がアイヌかもしれない。
そうだとしても、自分と「違うもの」だと身構えずに、自然と受け入れて欲しいーー。
そう語るのは、アイヌにルーツを持つ慶應大学二年生の関根摩耶さんだ。
アイヌは主に北海道に住む少数民族。今、このアイヌに注目が集まっている。

4月19日、アイヌを法律上初めて「先住民族」と明記した「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(以下、アイヌ新法)が成立した。

アイヌ新法では、アイヌへの差別禁止が明記され、アイヌ文化継承や観光振興などにつながる事業を行う市町村へ、交付金制度が設けられた。

ハフポストのネット番組「ハフトーク(NewsX)」に出演した関根さんは、自身のこれまでの経験やアイヌ文化の魅力、そして「アイヌ新法」への思いを語った。
【文・湯浅裕子/編集・南 麻理江】

アイヌ語を話すおばあちゃんの口元。

北海道平取町(びらとりちょう)二風谷(にぶたに)という小さな町で育った関根さん。二風谷は、人口の7~8割がアイヌ民族の血を引いていると言われており、「アイヌ」がマジョリティの環境で育った。

関根さんは、母親がアイヌの血を引いていることから、アイヌ文化に触れて育った。日本語を母語としながらも、傍らには常にアイヌ語があった。

そんな関根さんが、今でも強く印象に残っているシーンがある。

《小さい頃、おばあちゃんと呼んでいたアイヌ文化の伝承者と言われている中本ムツ子さんから、公民館でよく物語を聞かせてもらっていました。状況はあまり覚えていないのですが、おばあちゃんのアイヌ語を話す口元だけがぼんやりと、でも強く印象に残っています。おばあちゃんの思い出は、私にとって大事な思い出であり、温かい思い出です。》

アイヌは、文字を持たない民族と言われている。現在では、カタカナやアルファベットを用いて表記されるアイヌ語だが、それまでの術は、口伝えだ。アイヌは多くの物語を持ち、子や孫へと伝承してきた。

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最終更新:4/24(水) 2:07
ハフポスト日本版

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