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ゴールデンウイークの海外旅行前に「トラベルクリニック」を受診するメリット

4/23(火) 7:00配信

Medical Note

◇10連休で海外旅行者が増加

今年のゴールデンウイークは10連休になります。これだけ長期の休みがとれることも少ないので、海外旅行に出かける人も増えることが予想されています。ただ、長期の滞在や遠方の国への旅行者は、旅先で病気になる確率も高くなります。楽しみにしていた旅行が、悲しい病気の思い出になってはたまりません。また、旅先でかかった病気を引きずりゴールデンウイーク後も体調不良が続くと、日常の仕事や学業にも影響を及ぼします。このため、旅行前に病気の十分な予防対策をとることをお勧めしています。旅先で病気にならないために、どのような対策を実践したらいいのでしょうか。この対策を効率的に提供し、渡航先で病気になった際に現地の医療機関受診の仕方を教えてくれるなどする医療施設が、トラベルクリニックなのです。【東京医科大学病院渡航者医療センター部長・濱田篤郎/メディカルノートNEWS & JOURNAL】

◇トラベルクリニックは何をするところ?

トラベルクリニックという言葉を初めて聞く人も多いと思いますが、最近は都市部を中心にその数が増えています。日本渡航医学会のホームページには学会員が診療するクリニックのリストが掲載されており、その数は全国で120カ所近くにのぼっています。

それでは、トラベルクリニックではどんな診療が行われるのでしょうか。このクリニックでは、旅先で懸念される感染症を予防するためのワクチン接種が診療の中心になります。ただ、それにとどまらず旅行中に起こる健康問題全般を予防するための「トラベル・アドバイス」と呼ばれる診療も提供しています。

◇まずはスケジュールからリスク評価

クリニックを受診すると、まずは旅行日程をもとに健康面でのリスク評価が行われます。

例えば、東南アジアのタイ、マレーシア、シンガポールに7日間滞在するツアーに参加するとしましょう。いずれも経済発展の著しい国ですが、熱帯や亜熱帯に位置しているため、感染症にかかるリスクが高くなります。

こうした感染症の中でも一番頻度が高いのが下痢症やA型肝炎などの経口感染症です。とくに下痢症は要注意で、タイのバンコクに2週間滞在すると、旅行者の3割近くが下痢をおこすというデータもあります。大多数は大腸菌が原因で命にかかわることはありませんが、トイレから出られない程のひどい下痢になることもあります。

もう1つ注意が必要な感染症は、蚊が媒介する「デング熱」です。2000年代になってから東南アジア各地でデング熱の大流行が起きており、とくに今年は例年以上に患者数が増えています。この病気は都市やリゾート地でも患者発生が多く、日本からの旅行者がかかるケースも少なくありません。最近は海外で感染して日本に持ち込まれる「輸入例」のデング熱患者が、年間200~300人にのぼっています。

さらに、感染症以外では、熱射病や日焼けなど熱帯気候ならではの病気のリスクもあります。また、高血圧や糖尿病など持病のある人の場合は、旅の疲労などで悪化することも考えなければなりません。

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最終更新:4/23(火) 7:00
Medical Note

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