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パン製造小売の売上高合計、17年度は大手の苦戦で前年度比微減

4/23(火) 16:33配信

帝国データバンク

 パンブームと言われて久しい。大手スーパーマーケット内には焼きたてパンを訴求するベーカリーコーナーが定着し、コンビニエンスストアにおけるパンの品質も大きく向上した。国内パン市場が成熟状態にあるなか、新たな需要を喚起するため、天然酵母・国産小麦粉など健康志向や高級志向などに応じた新商品の展開へ乗り出す業者の攻勢が続いている。なかでも、空前の“高級食パンブーム”が到来し、「乃が美」や「一本堂」などプレミアム感を打ち出した食パン専門店が次々と全国へ進出している。

 一方で、大手ベーカリーチェーンや多品種を揃える地域のベーカリーは苦戦気味だ。原材料の価格高騰や人件費等のコスト増と懸念材料がはらんでおり、販売競争の激化で余波が出始める業者が散見される。
帝国データバンクは、「パン製造小売」を主業としている全国756社(法人、個人営業)を企業概要ファイル「COSMOS2」(147万社収録)から抽出し、分析した。同様の調査は今回が初めて。

※「パン製造小売」はパン類を製造し、その場所で小売をする企業とし、移動販売式パン屋も対象に含まれる
※「パン製造」を主業としている製パン業者は対象から除外した

売上高合計は拡大傾向も、17年度は前年度比微減

 今回の調査対象となった756社のうち、2013~17年度(4月期~3月期決算)において売上高が判明した594社の2017年度の売上高合計は2814億5800万円となった。2016年度までは緩やかに拡大傾向を辿っていたものの、前年度比1.2%の減少となった。上位の大手企業は、採算を重視した店舗閉鎖や同業者との競争激化、天候不順による客足減少などで伸び悩む様子がうかがえ、売上高合計を押し下げる一因となっていると見られる。

売上高規模は「1億円未満」が6割

 756社のうち、2017年度の決算において売上高が判明した740社を規模別に見ると、「1億円未満」が458社(構成比61.9%)で最多。次いで「1億円以上10億円未満」が235社(同31.8%)となり、10億円未満の企業が693社(同93.7%)を占める結果となった。一方、年商規模の大きい50億円以上は10社(構成比1.3%)判明した。

 売上高規模別の増減比率を見ると、減収率が最も高いのは50億円以上の大手企業で70%(7社)を占め、増収率が最も高いのは「10億円以上50億円未満」の中堅業者で64.9%(24社)となった。

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最終更新:4/23(火) 17:19
帝国データバンク

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