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豚コレラ「悪夢の日々」 収入源失った養豚農家

4/23(火) 8:10配信

岐阜新聞Web

 岐阜、愛知県で感染拡大が続く家畜伝染病「豚(とん)コレラ」。感染が確認され、飼育する豚が全て殺処分となった県内の12養豚場の中で、再開した施設はまだない。養豚農家は収入源を失った状況が続く。2月上旬に発生した恵那市内の養豚場の男性経営者(65)に現状を聞いた。

 「長いなあという印象。まだ2カ月半しかたっていないのかと思う。発生、殺処分、再開への準備と、悪夢の日々だ」。養豚場の再開は、発生からおおむね90日間を経た後、県、国などが施設の検査を行い、可能かどうか判断する。今は、いつできるかも分からない検査に向け、豚舎の消毒作業や修繕に汗を流す。

 数千頭の豚が殺処分され、損害は約1億円に上るという。政府系金融機関から1億円の融資を受け、当面の運転資金は確保したが、いつ再開できるか見通せない現状に焦燥感を募らせる。「まだ豚コレラは終息していないので、再開してまた発生したらと思うと、ちゅうちょする。また同じことになったら、目も当てられんわね」

 養豚を再開するまでのつなぎとして、牛を肥育できないかとも考えている。ただ将来の再開に向け、子豚の出荷業者に問い合わせたところ、風評被害や発生時の検査の大変さから、豚コレラが大流行している岐阜県への出荷をためらう返事が返ってきたという。

 本人と家族に加え、正規ではないが5人ほどを従業員として雇っている。「生活もある」と、時短勤務や給料カットは考えていないというが、収入がない中で「人件費はずしりとのしかかる」と経営の難しさを語る。

 県によると、殺処分した豚の評価額を基にした国の手当金が支払われた民間養豚場は、12施設のうち1施設にとどまる。県は3月、金融機関による運転資金と経営再開資金の融資に対し、利子分を負担する制度を創設。5施設が利用している。

岐阜新聞社

最終更新:4/23(火) 8:10
岐阜新聞Web

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