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桜井政博氏が指南! 今日からあなたも“フレーム”が計れるようになる!?【桜井政博のゲームについて思うこと特別編その3】

4/24(水) 10:03配信

ファミ通.com

よりすぐりの1本を丸ごと公開!
 週刊ファミ通で連載中の、ゲームデザイナー桜井政博氏による人気コラム“桜井政博のゲームについて思うこと”。このコラムをまとめた単行本の最新刊『桜井政博のゲームについて思うこと 2015-2019』が、いよいよ2019年4月25日に発売となります!

 本書の発売を記念して、担当編集者オススメの回を、2019年4月22日から発売当日の2019年4月25日まで、毎日午前10時に、1本ずつ丸ごと公開中。本書には、こんなにおもしろいコラムが103回分(※電子書籍版は99回分)も収録されています。ほかの回も読みたくなったら、ぜひ本書をお買い求めください!
以下、『桜井政博のゲームについて思うこと 2015-2019』より抜粋
※週刊ファミ通2018年4月5日発売号掲載(原稿は掲載当時に執筆されたものです)。
※書籍内から本文のみを抜粋しています。追記・補足部分は記事末の画像でご覧ください。

Vol.552 フレームを計れるようになれ!!


 ゲーム作りをしていると、ゲーム内の時間の単位について話をするのが不可欠。つまり、“フレーム(F)”ですね。家庭用ゲームなら、だいたい1フレーム=1/60秒です。時間がわかれば速度がわかりますし、移動距離もわかります。カットシーンの間だって、画面を切り換える演出だって、すべての動作はフレームに支配されています。だから、その長さを知ることはとっても大事!! 必須事項。でも、フレームで計れるストップウォッチがあるわけでもありません。

 たとえば。現場で何らかの監修をしているときに、わたしが担当者に質問したのですが……。

桜井「この演出が始まるまで、何フレームにしていますか?」
担当「20フレームです」
桜井「いや? そこまで長くないでしょう?」
担当「でも、パラメーターでそう設定していますから……」
桜井「絶対にもっと短いから、要因を含めて調べてみてください」

 具体的な数値を設定したからと言って、実際に動いているものと一致するとは限りません。その前に何らかの予備動作が入っている場合もあるし、処理負荷が大きくなって遅れている場合も、別の挙動と合わさることで予定通りに動いていない場合もあります。

 ゲーム作りにおいて、「このぐらいの長さが何フレーム」と、感覚で目途を立てられることは重要です。例に挙げた問題などは見ればすぐにわかるし、事前に直しておけます。逆に、20フレームがどのぐらいのタイミングなのかがわからなければ、すぐ問題に気がつけなかったり、放置することになったりと、いいことがありません。


 そこで、比較的カンタンに、おおまかなフレームを計れる方法をお伝えしたいと思います。いろいろなことに応用が利きますよ!! 

 まず、“秒”をなるべく正確に思い浮かべるようにします。その際、「1、2、3……」とカウントするのがふつうだと思いますが、それを少し変えまして。「1・と・2・と・3・と……」と、あいだに1拍入れます。つまり0.5秒刻みでカウントする。すると、正確さがグッと増します!! 

 0.5秒は30フレーム。「1・と」と計れる時間だと考えると、けっこう長いでしょう? その半分が15フレームです。「1・と」のあいだには、15フレームがふたつある。15フレームというのは、『スマブラ』で言うとおおむねスマッシュ攻撃を入力してから攻撃が出るまで。『鉄拳』などではふつうのパンチやキックがこのぐらい。『ストリートファイターII』などはこの半分ぐらい。もちろんキャラやワザによってまちまちですが。で、20フレームというのは、15フレーム強です。0フレームと30フレームの真ん中から少し遅れていればそのぐらい。どのぐらい遅れているかを意識することによって、ある程度の目途が立てられます。

 頭の中で時間を計れば、おおまかな速度を知ることもできます。たとえばキャラを10メートル歩かせて、到達するまでのフレームを計るとか。“ 画面の隅から隅まで”という計りかたはめっきりなくなり、いまは距離が測れる開発用ステージを用意することが多いです。フレームは、開発中ならデバッグ機能などで確認することもできます。だけど、すぐに間違いに気がつくためには、感覚でわかるようにもしたい。そこで頭の中で唱える、「1・と・2・と・3・と」。これ、けっこう使えますよ。


書籍情報
桜井政博のゲームについて思うこと 2015-2019
発売日:4月25日(木)発売予定
価格:1620円[税込](電子書籍版も同価格)
判型:A5判
ページ数:224ページ


 約4年ぶりとなる単行本最新刊。2015年、前作『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』の発売後から、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』発売後の2019年2月のコラムまでの時期に書かれたコラム4年分が掲載されています。収録にあたり、桜井氏が改めて監修するとともに、以下のような大量の加筆も行ってくれています。読み応え満点!

【巻頭特集】
桜井氏が制作現場で使っている道具などを公開! 桜井氏がどんなふうに仕事をしているのか、見えてくる!?
【スーパーヘルプ】
ファミ通誌面ではフォローしきれなかった用語解説や豆知識を掲載。すべて桜井氏の書き下ろし!
【ふり返って思うこと】
桜井氏と編集担当者との対話形式で、各回のテーマをさらに深く掘り下げている。
【そのころゲーム業界では】
掲載当時の出来事を掲載。時代背景を念頭に置くと、コラムをより深く理解できるかも。

 お近くの書店やAmazon.co.jp、各種電子書籍ストアなどでお買い求めください!

※電子版は、書籍版を再編集して収録しています。
※電子版の画面写真は、すべて週刊ファミ通掲載時と同じカラー写真になっていますが、一部、書籍版と異なる場合があります。また、電子版には、諸般の事情によりVol.503、508、522、526は掲載しておりません。あらかじめご了承ください。


★第四回
“『Cuphead』を遊んだ桜井政博氏が注目したポイントは……?【桜井政博のゲームについて思うこと特別編その4】”
は2019年4月25日(木)午前10時公開予定です。

★過去のより抜き記事は以下をご覧ください。
桜井政博氏が解説する“モーション制作の極意”【桜井政博のゲームについて思うこと特別編その1】
https://www.famitsu.com/news/201904/22174831.html
桜井政博氏、超多忙なのに牧場にハマる!【桜井政博のゲームについて思うこと特別編その2】
https://www.famitsu.com/news/201904/23175085.html

最終更新:4/24(水) 10:03
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