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西武ライオンズの先祖に“幻の球団歌” 1950年に1シーズンだけ存在「西鉄クリッパース」

4/24(水) 9:59配信

西日本新聞

「邪馬台国の場所が分かったような発見」

 原稿用紙に書かれた歌詞にも目を通す。3番まである。「理想の球団 西より起てり」と新チームの誕生をアピールし、「新風 西鉄快速艇(クリッパース)」と歌い上げる。筑紫野や有明海、阿蘇の地名も織り込まれ、クリッパースが九州の球団であることを印象づける。「太宰府の梅が香(か)」の一文もあり、新元号「令和」の典拠となった「万葉集」の「梅花の歌」を思わせて興味深い。バットもボールも出てこないが、「錬磨重ねて」「雄々しき微笑」「高邁(こうまい)進取」「精神一路」など漢語調の言葉が、鍛え抜かれた野球選手をイメージさせる。

 館内の試聴コーナーで「西鉄野球団歌」を聴くことができた。97年に同博物館が開館したとき、レコードやCDになっていない曲も新たに録音し、代表的な作品と一緒に公開した。「西鉄-」もその中の1曲。「ただ知名度はなく、ほとんど再生されることはありません」と宮本さん。

 再生ボタンを押すと、哀愁に満ちた「古賀メロディー」とは違う、勇ましい旋律が流れだした。格調すら漂い、陽気に歌う現代の球団歌とは趣が異なる。終戦間もない福岡で地元球団の誕生を喜び、耳を傾ける人たちの姿を思い浮かべた。

 福岡に戻り、松永さんに報告した。「邪馬台国の場所が分かったような発見です。福岡のプロ野球のルーツを語り継ぐ材料にしたい」と松永さんは興奮気味に喜んだ。同時に、追加の“宿題”も出した。「ところで、西日本新聞社が親会社だった西日本パイレーツ。球団歌って、ありましたっけ?」

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西日本新聞社

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最終更新:4/24(水) 9:59
西日本新聞

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