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ふりかけ市場、大人も満足できる味わいで先細りを防ぐ

4/24(水) 17:30配信

日本食糧新聞

前期苦戦したソフト、ミニパックは競合品に押された。ソフトは食べやすさや汎用(はんよう)性などから伸ばしてきたが、サバ人気も喧伝される瓶詰フレーク拡大に遅れをとった。シソやワカメなどの素材感を生かした、こだわりの大容量品は全国展開が進行。ミニはおむすび向きの混ぜご飯に需要がシフトするなど、業界内のバッティングも見られた。

今期は改元を間近に控え、春の行楽・新生活商戦がピークを迎えている。大袋では丸美屋の「味道楽」が50周年で記念販促。得意の周年企画の対象品を年々増やし、来年の「のりたま」60周年へ勢いをつなぐ。さらに丸美屋は、NB初のたれ付き「たれふりかけ」展開を強化。ドライ・ソフトに次ぐ第3形態という、新たなカテゴリーを築く。

永谷園は「おとなのふりかけミニ」を刷新して値下げ。値頃感を追求して、周年企画も合わせ、品質主義を訴える。そのほか、アッパー商材やコラボ商品の開発、展開が今春も加速。単価アップによるコスト吸収も急がれている。

今期は国産海苔が半世紀ぶりの凶作となって、主要メーカーが相次いで値上げ。輸送コストの低いふりかけとはいえ、人手不足による物流費上昇は、他業界と共通。特売販促費の縮小など値締めする動きも散見され、単価と価値の向上が急務になっている。

ターゲット設定が大人に偏りがちな面も見られ、高齢化による今後の需要減退も懸念材料。少子化というメーンユーザーの減少を乗り切る、新たな商品戦略が生まれるかどうか。令和の市場継続の成否を握る。

お茶漬けは新商品で清涼トレンド

お茶漬け市場は前期、前年比5%増で着地し、久しぶりに大幅に伸ばした。トップメーカーの永谷園が人気アイドルグループの欅坂46のカード封入、CM投下を行って売上げ拡大。2番手の大森屋とともに有力な新商品にも恵まれ、市場を押し上げた。

今期は永谷園が「お茶づけ海苔」に続くロングセラーの「さけ茶づけ」「梅干茶づけ」を初めて増量。欅坂のCMも投下し、春商戦を例年以上に盛り上げる。50代以上のヘビーユーザー、40代以下のノン・ライトの全層へ、なじみ深い・親しみやすい味わいを再認識してもらう。

市場はパイオニアの永谷園がシェア9割に迫り、活性化策は同社に頼る部分が大きい。最近では2016年の「東海道五拾三次カード」復活による市場回復があり、以後は縮小傾向。

週に1回以上食べるヘビーユーザーが消費の半分を占め、うち6割が50代以上という高齢化が、消費停滞を招いている。年に数回食べるライトユーザーは1割未満だが、6割が40代と若年開拓の課題は明確だ(永谷園調べ)。

以前から学生の朝食、自由なトッピング提案なども行っていたが、同社らしいインパクトのある欅坂企画で、若年喚起に本腰を入れた格好。施策後の売上げは前年比20%増に近い。近年まれに見る好実績を築き、以後も楽しいアレンジレシピを紹介し、在庫消費を促した。

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最終更新:4/24(水) 17:30
日本食糧新聞

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