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美智子さま「皇后」として歩まれた平成の30年 親友が見た苦悩と葛藤

4/24(水) 12:02配信

BuzzFeed Japan

末盛さんは、この講演が日本国内で放映されたことに大きな意義があったと語る。

「それまでの皇室報道、とくに皇后さまをめぐるお話はどうしても『皇后さまがどこにお出かけになって、こういう服装をしていらっしゃった』など、外見の話題が先行していたような気がします」

「しかし、ご自身の読書体験を軸にしたあの講演をきっかけに、皇后さまがどのようなお考えをお持ちなのかを、国民が知るきっかけになった。そういう意味で、歴史的な講演だったと思います」

「陛下が誘ってくださったの」と、少女のように…

この4月、両陛下は結婚60年を迎えられた。その日々の中で、お二人は天皇・皇后として「象徴」の在り方を模索し続けてきた。

幸いにして「平成」の時代に戦争はなかったが、日本は数多くの災害に見舞われた。

両陛下は被災地に飛び、避難所で膝を付き、被災者を見舞った。かつて美智子さまは「皇室は祈りでありたい」と語られたが、常に国民とともにあろうとした両陛下の姿はまさに「象徴」だった。

先の大戦にも思いを寄せ続けた。沖縄戦終結の日(6月23日)、広島原爆忌(8月6日)、長崎原爆忌(8月9日)、終戦記念日(8月15日)は「忘れてはならない日」として毎年黙祷を捧げた。

国内外への慰霊の旅は、お二人にとってライフワークとなった。

退位後はそれぞれ上皇・上皇后となられる両陛下。皇太子、皇太子妃時代から問い続けた「象徴」としての旅が、いま終わろうとしている。

取材のおわりに、末盛さんは美智子さまのこんなエピソードを教えてくれた。

2013年4月のことだ。天皇陛下と美智子さまは、ホテルオークラで開かれた慈善晩餐会「チェリー・ブロッサム・チャリティーボール」に出席。20年ぶりにダンスを披露された。

天皇陛下は黒のタキシード、美智子さまは白のロングドレス。お二人は笑顔で手を取り合い、時おり耳元でささやき合いながらステップを踏まれた。

披露した4曲のうち、最初の曲がワルツ「シャルメーヌ」だった。お二人が出会って最初に踊った思い出の曲だ。

後日、この時のダンスに見惚れたことを末盛さんが美智子さまに話すと、美智子さまはまるで少女のように、そして嬉しそうに、こう話したという。

陛下が誘ってくださったの

60年前の夏、軽井沢のテニスコートから始まったお二人の運命は、時を経た今も色褪せていない。

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最終更新:4/24(水) 15:34
BuzzFeed Japan

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