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ボルボ V60 クロスカントリー試乗 真面目な遊びグルマは意外とスポーティなドライバーズカー

4/24(水) 8:04配信

carview!

広いスペースや落ち着いたデザインとあいまって快適な後席

パワートレーンと同様、乗り心地とハンドリングもスポーティだ。ルックスとクロスカントリーというネーミングで、つい“ゆるふわ”系の乗り心地を想像してしまうけれど、ソールの薄いスニーカーのようにピシッとしている。そして、コーナーではあまりロールを感じさせずに、スパッと曲がる。ただし、車高が上がったから横傾きを抑えるために足を固めた、というのではない。見かけによらずかけっこが得意というのは、ベース車両のV60も同じ性格だった。

ボルボでは、90シリーズを「ソフィスティケイティッド」、60シリーズを「ダイナミック」、40シリーズを「ユースフル」とキャラクターわけしているけれど、V60 クロスカントリーの走りも、洗練された優雅さというよりは、ダイナミックでスポーティなのだ。

ただし、乗り心地が悪いというわけではなく、フラットで引き締まった乗り味は、これはこれでアリだ。ピシッとした印象を強く持ったのは、試乗車が「T5 AWD Pro」だったので、235/45R19サイズのタイヤを履いていたという理由もあるかもしれない(ベース仕様は215/55R18)。ただし繰り返しになるけれど、“ゆるふわ”をお望みの方は、一度試乗をすることをお薦めしたい。

興味深かったのは、前席と後席の乗り心地が変わらなかったことだ。「運転席はいいけど、後席は突き上げがキツいね」というクルマも多い中、ボルボV60クロスカントリーは広いスペースや落ち着いたデザインとあいまって、後席が快適なのだ。車高を上げることに伴い、V60からコイル、ダンパー、スタビライザーの設定が見直されているとのことで、それが奏功しているのだろう。

V60には存在しない「オフロード」モードがある

ボルボが「INTELLI SAFE(インテリセーフ)」と呼ぶ、安全・運転支援機能がグレードに関係なく全車標準装備するのはボルボの流儀。久しぶりにボルボの全車速追従機能付きACCを操作してみると、改めてそのインターフェイスのよさに感心した。視線を動かすことなく直感で操作でき、2アクションで完了するのだ。つい内外装だけを見て「最近のボルボはデザインがいい」と言ってしまうけれど、使ってみると、インターフェイスまできちんとデザインされていることがわかる。

ドライブモードによるフィーリングの違いを確認していると、V60には存在しなかった「オフロード」というモードがあることに気付く。残念ながらオンロードでの試乗だったので試すことはかなわなかったけれど、このモードは20km/h以下で作動し、デフロックのほか、下り坂で自動的に速度をコントロールするヒルディセントコントロールも備わるという。このあたりを見ても、雪山や悪路で使う人のことを考えられていることがわかる。

ボルボが2年連続で日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得したことが話題になったけれど、グローバルの販売台数を見ると、2014年が46万5866台だったのに対して2018年が64万2253台と、ジャンプアップしている。これはデザインとともに、使う人の身になった商品を提案できていることの証拠だろう。

ボルボV60クロスカントリーも、広い後席と荷室、本格的な悪路走破性能など、この手のクルマが欲しい人のことが真摯に考えられている。このクルマがあったら、家族や友人で遠出をすることを安全に楽しめるだろうと、提案している。つまり、真面目な遊びグルマなのだ。

レポート:サトー タケシ

スペック

【 V60 クロスカントリー T5 AWD Pro 】
全長×全幅×全高=4785×1895×1505mm
ホイールベース=2875mm
車両重量=1810kg
駆動方式=AWD
エンジン=2.0L直列4気筒DOHC直噴ターボ
最高出力=187kW(254ps)/5500rpm
最大トルク=350Nm(35.7kg-m)/1500-4800rpm
トランスミッション=8速AT
使用燃料=プレミアムガソリン
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式、後:インテグラル式
タイヤサイズ=前後:235/45R19
車両本体価格=649万円

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最終更新:4/24(水) 8:04
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