ここから本文です

弱視防止へ早期検査 3歳健診時に導入 群馬県内34市町村

4/24(水) 6:01配信

上毛新聞

太田市も導入を検討

 弱視(※)になる可能性を見分ける「屈折検査」を3歳児健診で導入する動きが群馬県内自治体の間で広がっている。幼児期を過ぎると治療が難しくなるため、県などが普及を促す手引書を作ったり、研修を開いたりして重要性を周知している。本年度までに県内34市町村で取り組みが始まり、唯一実施していない太田市も導入に向けた検討を進めている。

 目の見えにくさは子どもが自覚しにくい上、家庭の視力検査で弱視の判別は難しい。視力の発達がほぼ終わった6~8歳以降に弱視が見つかり、治療をしても視力がそれほど回復せずに、本人や家族がつらい思いをするケースもある。

 早期の発見、治療を進めようと、県眼科医会は2016年6月、県に検査の充実を要望。県は17年3月に県医師会や市町村の担当者らでつくる検討会議を設け、3歳児健診で眼科検査をする際の手引書を独自に作成した。視覚発達の仕組みや検査の重要性、必要な人員について紹介している。さらに市町村向けの研修も毎年開き、導入を後押しした。


 実施自治体は、16年度は4市町村だけだったが、17年度に22市町村に急増。18年度27市町村、19年度34市町村と広がった。各方面の周知活動に加え、扱いやすい検査機器が普及したことも追い風となった。

 検査で弱視の可能性が分かっても、子どもが見えにくさを訴えることはまれで、精密検査を受けさせない保護者が多いことも課題だった。健診担当者が呼び掛けを強化し、17年度の上半期に27%だった精密検査の未受診率は、その後13%に半減した。

 取り組みは先進的だとして、検査の普及を目指す県外の自治体からは問い合わせが相次いでいる。検討会議のメンバーで眼科医の板倉麻理子さん(前橋市)は「子どもの視覚発達や健診の重要性への理解を広げたい。群馬の取り組みがモデルとなり、全国に広がるといい」と話している。

 弱視(※) 眼鏡などをしても視力が1.0に満たない状態で、50人に1人の割合で見られる。遠視や乱視、斜視などにより、ピントの合った映像が脳に伝わらないために、発達が妨げられることが原因。早期発見、治療ができれば、ほとんどが改善する。

最終更新:4/24(水) 6:01
上毛新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事