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のとてまり、暖冬響き出荷半減 昨年度370キロ、価格高騰 生産者は初の100人超

4/24(水) 1:23配信

北國新聞社

 奥能登産原木シイタケの特秀品「のとてまり」の2018年度の出荷量が370キロとなり、前年度から半減したことが石川県のまとめで分かった。暖冬の影響で生育に適した環境が整わなかったことが要因だ。のとてまりは通常品より高値で取引されることから栽培を始める農家が増えており、18年度は初めて100人を突破。県は気象条件に左右されにくい栽培方法を研究し、安定生産を支援する。

 のとてまりは珠洲、輪島、穴水、能登の2市2町で生産された「のと115」のうち、かさが直径8センチ以上、厚みが3センチ以上などの基準を満たしたものを指す。規格は厳しく、のとてまりとして出荷できるのは、最も多い年で5%程度にとどまる。18年度の原木シイタケの総出荷量は約19トンで、のとてまりはこのうち2%だった。

 県によると、18年度産は発芽時期である11月の気温が高く、適温とされる最低気温8度以下の日が17日と前年に比べて8日少なかった。降水量も平年の4分の1程度にとどまり、大きさが不十分で形もふぞろいなシイタケが相次いだ。

 この結果、のとてまりの出荷量は11年度の市場デビュー以来、過去3番目に少なく、最高級品の「プレミアム」は最も多い14年度の2211個の1割に満たない208個に落ち込んだ。

 供給量が減ったため、プレミアムを含むのとてまり1キロ当たりの市場価格は前年度比2・2倍の1万5560円に高騰し、一般的なシイタケ(961円)の16倍となった。

 18年12月の初競りでプレミアム1箱(6個入り)が20万円の過去最高を記録するなど、ブランド価値は高まっており、生産者は前年度より15人多い108人に増えた。

 今後、小売店や飲食店でのメニューに継続して使ってもらうには供給量と市場価格の安定が課題となる。県農林総合研究センターは主流のビニールハウス栽培で実証試験を行い、生育に適した温度や水分の管理方法などを調べている。いしかわ農業総合支援機構の「いしかわ耕稼塾」を通じて適切な栽培方法を普及し、のとてまりの出荷率アップにつなげる方針である。

北國新聞社

最終更新:4/24(水) 2:10
北國新聞社

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