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小出義雄さん死去 「戦友失い、寂しい」熊本県の陸上関係者ら惜しむ

4/25(木) 11:06配信

熊本日日新聞

 「寂しい」「ショックです」。五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんらを育てた小出義雄さんが他界した24日、親交のあった熊本の関係者らは、常に選手本位だった名指導者をしのんだ。

 「戦友を失った。寂しい」。3月末で拓大陸上部の監督を退任した熊本市出身の岡田正裕さん(73)=同大特任教授=はしみじみと語る。

 小出さんとは実業団ニコニコドーを率いた1986年から約30年来の仲だった。当時、小出さんはリクルートで有森裕子さんを、岡田さんは松野明美さんをそれぞれ指導。2人は多くの国際大会や合宿で寝食を共にし、「ライバルであり同志。どうしたら日本人が世界で勝てるかを常に話し合った」と懐かしむ。

 今月上旬、病床の小出さんと電話したのが最後の会話となった。互いに勇退し「『よく頑張ったね。楽しかったね』と声を掛け合った」といい、「平成の時代を切磋琢磨(せっさたくま)しながら一緒に歩めたことを誇りに思う」。

 千原台高や肥後銀行女子駅伝部などで監督を務めた志水貢一さん(70)=大阪学院大陸上部総監督=は選手思いの姿が脳裏に焼き付いているという。1999年6月の全九州高校総合体育大会の視察に訪れた小出さんは夕食の際、米国で合宿中の高橋さんら3人の教え子一人一人に電話をかけて褒めていた。「向こうが朝を迎える時刻を見計らって連絡していた。選手を第一に考える人だった」と振り返る。

 3月の名古屋ウィメンズマラソンで顔を合わせ「すごく元気そうで、体調が戻ったのかなと思った」。それだけに「大変ショック。陸上界に多大な貢献をされた方なので残念」と惜しんだ。(後藤幸樹)

(2019年4月25日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

最終更新:4/25(木) 11:06
熊本日日新聞

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