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【増える高齢者世帯】健康長寿と共助が鍵(4月25日)

4/25(木) 9:33配信

福島民報

 国立社会保障・人口問題研究所が公表した都道府県別の「日本の世帯数の将来推計」は、高齢者世帯(世帯主が六十五歳以上)が激増する福島県の状況を明らかにした。高齢者世帯が県内全世帯に占める割合は二〇四〇年に51・2%に達する。全国で四番目に高い。人口減少が著しい山間部はさらに高いはずだ。高齢者の一人暮らしも増えていく。

 高齢者世帯の増加は全国的な傾向であり、政府は実態に即して社会保障制度などを整えていく責任がある。では、地方は高齢者の生活をどう支えていくべきか。自立した生活の基礎となる健康長寿の取り組みを徹底するとともに、共助が機能する地域づくりを目指さなければならない。

 将来推計は国勢調査を基に二〇一五年と二〇四〇年を比較した。二〇四〇年は一九七〇年代の第二次ベビーブームに生まれた「団塊ジュニア」世代が六十五歳以上となる。

 二〇四〇年に高齢者世帯が全世帯に占める割合の全国平均は44・2%で、福島県は秋田、青森、山梨各県に次ぐ。世帯数は三十二万二千となり、四万三千(15・1%)増える。一人暮らし世帯は全国平均40・0%より低いものの36・7%で7・1ポイント高くなる。

 長寿化に加え、単身化が顕著となる。核家族化の進展、配偶者との死別、未婚男女の増加など原因はいろいろ考えられる。子どもの独立後は夫婦が支え合って生きていくという従来の老後の在り方が変容していく。

 一人暮らしの高齢者世帯は生活保護を受ける率が高いとの指摘があり、日々の生活が困難になりかねない。未婚だった場合は、子どもがいないから頼りにできる家族は周囲に少ない。社会から孤立し、孤独死が懸念される。

 健康長寿がますます大事になる。病気にならず元気に過ごすための体づくりや生活習慣が求められる。県や市町村は今以上に病気予防の施策を強化し、地域医療と福祉の充実に努める必要がある。官民挙げた取り組みが欠かせない。本紙は「健やか日和[びより]」欄を設け、一口アドバイスを四月から毎日掲載している。健康長寿の実現に向けて、ぜひ役立ててもらいたい。

 共助を可能とする地域づくりが不可欠だ。人口減少と高齢化が進む現状を踏まえれば、Iターン、Uターンなどあらゆる手段を駆使して人口を増やす。行政の枠組みを超えて支え合う仕組みをつくる。医療・福祉、買い物など生活環境が整っている地域へ居住を促す-などが考えられる。将来を見越した対策を講じる時期に来ている。(鞍田 炎)

最終更新:4/25(木) 9:33
福島民報

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