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亜咲花、「無」の境地に辿り着く。TVアニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』OPテーマ「この世の果てで恋を唄う少女」インタビュー

4/26(金) 13:16配信

M-ON!Press(エムオンプレス)

先ごろ自身初のツアーを完走した新世代の人気アニソンシンガー・亜咲花が、TVアニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』OPテーマ「この世の果てで恋を唄う少女」をリリースした。ライブでも熱い歌声を披露する彼女だが、今回の楽曲では真逆の姿勢ともいえる感情を「殺す」ことでこの難易度の高い楽曲に取り組んだという。そのアプローチすら楽しむようすからも彼女の大きなポテンシャルを感じさせる。新時代を担う成長著しい姿に今、耳を傾けよう。

亜咲花の挑戦 パワーでは押しきれないアニソンをいかに歌いこなすか?
――先日は初めてのツアー“亜咲花 1st Tour 19BOX ~Once In a Blue Moon FMA~”を完走されましたが、心境はいかがですか?

亜咲花 まずは乗り切ったことへの安堵感があります(笑)。初めてのツアーで、最後をきちんと飾りたいという思いや、アニソンカバーも歌わせていただくことに対してのプレッシャーもありましたので。

――カバーする曲目をそれぞれの会場で変えていましたね。

亜咲花 大阪公演のときに(ツアー最初の)「名古屋と違う!」というリアクションがあって、してやったりの思いでした(笑)。全公演に来てくれた人がすべての会場を楽しめるようにという狙いからだったので、次にツアーがあるときにはまた楽曲を変えようと思いました。「亜咲花にはアニソンを歌い続けてほしい」という声をたくさんいただいているので、これからもアニソンコーナーは続けていければいいなと思っています!

――ツアーではミニアルバムの新曲も数多く披露されました。

亜咲花 なかでもアンコールで歌った「CITYSCAPE」はこみ上げてくるものがありましたね。「ひとりだったら辿り着けずにいた光」という歌詞はどうしても堪えきれなくて涙が出てしまいました。いつもは泣かないと決めているのですが、ワンマンライブ3回中2回、アニサマでも泣いているので泣き虫キャラがついちゃっているかも(笑)。「feat. future」はワンマンライブで初めてお披露目をしました。リハーサルのときからバンドサウンドにムチャクチャ合うなと思っていたのですが、お客さんを目の前にして歌うと曲の完成度が凄すぎて、レコーディングで歌ってるときとまったく違いましたね。仲間と一緒にステージに立ってこのライブを作っているんだという今の自分の気持ちをまさに代弁してくれたかのような楽曲でした。今後のライブでも定番曲になるんだろうなと今回思いました。

――ライブではニューシングル「この世の果てで恋を唄う少女」をいち早く披露されました。MCでは「難しい曲」という発言もありましたが、この曲へのアプローチはどのように?

亜咲花 志倉(千代丸)さんの作曲はデビュー曲(『Open your eyes』)と3rdシングル(『Play the game』)と、今度3回目なのですが、やっぱり何回歌っても難しいですね(笑)。私はハードルが高ければ高いほど燃えるタイプですが、今回はレコーディングがとにかくとにかく大変で、これは自分との戦いでした。志倉さんの曲って独特なので、パワーで乗り切ろうとしてもそれが通用しないんですよ。楽曲と真剣に向き合わないと攻略できない。レコーディングで歌ってみると、最初に自分の中で思い描いていたイメージと合わず、私だけ突っ走っちゃって音楽が置いてかれてる状態になってしまっていたんです。収録を進めるにつれ、ある一定のラインで抑えることでちょうどミステリアスな表現ができたので、この「無」の状態で行けばよいのだと分かり、その感情をキープしつつ歌っていきました。

――現場で再調整するというある種の反射神経も歌手には必要なんですね。

亜咲花 そうなんです。歌ってみないと分からないところはどうしてもあるのでそうした姿勢はレコーディング現場で必要になってきますね。でも現場でイメージを擦り合わせるという作業も楽しいんです。みんなの意見を聞いて混ぜ合わせていくことで、私ひとりではなく本当にみんなで作っていると実感できるので。たとえイメージと違えども試行錯誤をしている間もまたすごく幸せな時間ですね。

――この歌のように謎めいた歌詞が多く並んでいるタイプのアニソンは伝え方においてどのような意識をされましたか?

亜咲花 “無限の並列世界”とか“運命の出会いさえ それは奇跡じゃなくて”と意味深な歌詞が多くありました。基本的には作品について調べてから臨むのですが、この歌については作品や歌詞の内容、志倉さんの意図など読み取ることが多すぎて、そのままだとループに陥ってしまうと思ったので、敢えて深くまで頭に入れないようにしました。レコーディングが終わってからの方が、「これはどういう意味なのだろう」と探っているような気がします。

――アニソンとひと括りにしても楽曲へのアプローチの仕方は作品の性質によって様々なんですね。

亜咲花 そこを見つけていくのが面白いんです。全部を知りすぎることが正解というわけではないことも今回の楽曲で学びました。

――先日のツアー名古屋公演ではいち早く披露されました。まだ誰も聴いたことがない状態で歌う際にはどのような点を意識されましたか?

亜咲花 アニメあっての主題歌なので、世界観を大事するため音源のときは自分のカラーを制御することを意識します。ですが、ライブの場合は私を観に来てくれた人の前なので亜咲花カラーを強めに出すところが違いますね。この曲も歌えば歌うほど亜咲花カラーに染まっていくと思うので楽しみです。

――収録され、改めて仕上がりを聴いていかがでしたか?

亜咲花 とても気に入っています。最初は出だしが民族音楽風だったので意外に思ったのですが、進むに連れていわゆる志倉節といえるEDMがどんどんかかっていったので安心しました(笑)。コーラスもガッツリ入っていて、ヨーロッパ風な感じもしますね。ここまでコーラスを入れるのも初めてなんです。ハモリも普段より強めに入れているので、ハーモニーの美しさをより感じていただければと思います。

令和世代のアニソンシンガーで武道館に
――カップリング曲の「My Love」も力作ですね。

亜咲花 はい、自分で言うのもナンですが力作です(笑)。最初にライブで盛り上がるみんなが踊りたくなるようなパーティーソングを作りたいという希望を出したところ、ディレクターの方から「今回の趣旨とは違うけれども、すごく良い曲が来たから聴いてみて」と薦められたのがこの曲でした。アコースティックギター1本の素朴でしっとりした曲で、メロディがメチャクチャ良かったので、これをブルーノ・マーズみたいな洋楽パーティー風にアレンジしてくださいとお願いして仕上げていただきました。

――歌詞はほとんど英語で綴られていますが、どんな点にこだわりましたか?

亜咲花 日本語だと恥ずかしくて言えないことを私が代わりに英語で表現しようと、この形になりました。「愛しているよ」とか「大好きだよ」と面と向かって言うのは恥ずかしいと思いますが、「 I love you」 という言葉にすれば丸くなって、受け取る顔も恥ずかしがらずにいられるのではないかと。この曲では自分の恋愛観や恋愛像を詰め込んでいます。以前書いた「KILL ME One More Time?」はセクシーな大人の恋愛だったので、その対比のように自分の年齢にあった純粋な愛をテーマに書いてみました。

――亜咲花さんはネイティブな英語力をお持ちですが、そういう思いを英語詞で書くときは頭の中をどのように働かせているのでしょうか?

亜咲花 私は基本的にオープンなので、日本語で「愛しているよ」と表現することも恥ずかしくないんですよ。むしろライブでみんなに「好きだよ!」って言っているから、言われるのもうれしいくらい(笑)。でも日本の多くの方はそれが恥ずかしいという感覚も分かります。よく、自分の恋愛観や恋愛像を歌詞にしてオープンにすることについて「恥ずかしくはないんですか?」と質問されるのですが、私はまったく。今回こういう歌詞を書いた理由のひとつに自分の中身を心の奥底まで知ってもらいたいという思いもあります。歌詞のなかでもいちばん伝えたい思いは日本語にしています。英語の部分も単語は簡単なものを選びつつも海外の方が聞いてもおかしくないような表現にするように心がけました。最後に韻も踏んでいるので、歌詞を書いているときはとにかく楽しかったですね。歌詞を自分で書いて、歌入れもゼロからの状態だったのでバッチリでした。

――「この世の果てで恋を唄う少女」のMVの撮影の様子はいかがでしたか?

亜咲花 ミステリアスなイメージを意識しなくてはいけないはずなのに楽しい感情が先走ってしまって監督から何度も注意されてしまいました(笑)。それくらい楽しい現場だったんです。今回ドローンを使ったカメラワークも見どころですね。ドローンが顔の数cm先まで来ているなかで歌ったりしているんです。そうした最新技術を使ったり、昔ながらのレールを敷いて台車を押したりといろいろな方法で撮られています。最近のMVは明るい感じが多かったので、こうしたミステリアスな感じはデビューシングルの頃を思い出しました。

――デビューシングル撮影を振り返ったり、志倉さんの提供曲が今回で3曲目だったりして、さらにはファーストアルバムの制作も先日のライブで発表されました。ご自身ではキャリアの積み重ねについてどの程度実感を得ていますか?

亜咲花 トラック競技でいうとやっと第2コーナーあたりですね。デビューが第一走者だとしたら、今は「SHINY DAYS」をリリースして高校を卒業したあとの第二走者。どういう風に見せたいとか自分やりたい音楽とは何だろうと考える時間は高校を卒業してからの方が増えました。その結果、「KILL ME One More Time?」に行き着いたんです。英語を強めに出していくことが自分の見せ方だと分かり、次々と自分の課題をクリアできているので、とても大事な1年だったと思います。そして、20歳になりフルアルバムを出す頃にようやく第三走者に渡せる感じですね。そこまで約半年あるから、そこでまた変わった自分を見せられたらと思います。

――ライブも半年ごとに行われていて、そのたびに進化の早さに驚きます。11月のバースデーイブのライブも期待しています。

亜咲花 ありがとうございます!昨年、アニサマにも出演させていただいたり、本当にいろんな経験をさせてもらえたからこそだと思います。卒業後に上京して最も大きかったのは他のアニソンシンガーの方々と交流が生まれたことでした。思いのほか年の近いアニソンシンガーが多いんですよね。

――鈴木このみさん、西沢幸奏さん、YURiKAさん、MICHIさんと仲の良い方が大勢いらっしゃいますね。

亜咲花 最初はアーティスト同士の距離感だったのですが、会えば会うほど友達になれて、一緒にご飯を食べたり情報交換をしたり、ライブでどんなことを意識しているかを話し合ったりして刺激しあえたからこそ成長できたのかなと。お互いライバルと思いつつも、そういうところもひっくるめてみんな良いお友達だと思っているので、アニソンの世界って温かいなと思いました。

――この世代の皆さんが令和のアニソンシーンを引っ張っていく世代になりそうです。2月に出演された“リスアニ!CIRCUIT(サーキット)Vol.08”で同じステージに立たれた方も同世代でしたね。

亜咲花 一緒に出た、和島あみちゃん、halcaちゃんも年が近いですし、スピラ・スピカの幹葉ちゃんともあれからすごく仲良くなったんです。もうひとりの自分がいるみたいにテンションと波長が合いすぎ(笑)。MCでは私はクールに決めちゃうことが多いのですが、彼女は着飾ることなく素の自分を出して行けるところが尊敬しますし、halcaちゃんは声が透き通っているし、わじーもスタンドマイク持っちゃうしアツい!そういう自分に持っていないところをいろんなアーティストさんから気付かされる大事なきっかけになりました。こういうライブから繋がる輪を大切にして、いつかこの世代で武道館に立つことができたらと思います!

Interview & Text By 日詰明嘉

●リリース情報
「この世の果てで恋を唄う少女」
4月24日発売

※初回封入特典:亜咲花オリジナル生写真(プリントサイン入り)※全5種類のうち1枚をランダム封入

【DVD付盤(CD+DVD)】

※初回生産分限定ランダム封入:亜咲花直筆サイン入り CD(盤面に本人サイン)
品番:USSW-0168
価格:¥1,900+税

<CD>
1.この世の果てで恋を唄う少女(TV アニメ「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」OP)
作詞・作曲:志倉千代丸/編曲:悠木真一
2.My Love
作詞:亜咲花/作曲・編曲:コバヤシ ユウジ、佐久間 薫
3.この世の果てで恋を唄う少女 -off vocal-
4.My Love -off vocal-
5.Open your eyes ライブ音源

<DVD>
「この世の果てで恋を唄う少女」Music Video
「この世の果てで恋を唄う少女」メイキング

【YU-NO盤(CD)】※TVアニメ描き下ろしジャケット

品番:USSW-0169
価格:¥1,500+税

<CD>
1.この世の果てで恋を唄う少女(TVアニメ「この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO」OP)
2.My Love
3.この世の果てで恋を唄う少女 -off vocal-
4.My Love -off vocal-
5.ミニドラマ「境町学園の昼休み」
出演:有馬たくや(cv.林 勇)、波多乃神奈(cv.内田 真礼)、島津澪(cv.釘宮 理恵)、武田絵里子(cv.小林 ゆう)、結城正勝(cv.藤原 祐規)

●イベント情報
『この世の果てで恋を唄う少女』発売記念イベント

4月28日(日)ソフマップ AKIBA1号店 サブカル・モバイル館 8F
5月11日(土)タワーレコード新宿
6月15日(土)タワーレコード梅田 NU 茶屋町店/ゲーマーズなんば店
6月16日(日)イオンモール大高/アニメイト名古屋
6月22日(土)アニメイト秋葉原本館

関連リンク
亜咲花オフィシャルサイトTVアニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』公式サイト

最終更新:4/26(金) 13:16
M-ON!Press(エムオンプレス)

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