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夕張・石炭博物館火災、鎮火の見通し立たず 営業開始を延期 「再開不可能」懸念も

4/26(金) 6:02配信

北海道新聞

発生1週間、なお24時間消火作業

 【夕張】夕張市石炭博物館模擬坑道火災から25日で1週間たった。坑道周辺では今もなお、坑道内の石炭の燃焼で発生しているとみられるガスが確認され、内部への注水作業が続く。鎮火の見通しが立たない中、市は同日、27日に予定していた今季の営業開始を、大型連休後の5月12日以降に延期することを決めた。

【動画】夕張石炭博物館坑道で火災 鎮火めど立たず けが人なし

 坑道口周辺では25日現在も、一酸化炭素などのガスが発生。夕張市消防本部の幹部は「坑道の石炭層がまだ燃えているようだ」とみる。

 同本部によると、火災が発生した翌日の19日以降、出火元とみられる坑道内部に毎分6~17トン程度の水を河川からホースで注入。坑道内を水没させて燃焼した石炭を冷やす「冷却消火」と、坑道内部への空気の流入を遮断して燃焼を止める「窒息消火」という二つの手法を24時間続けている。

 室蘭工大大学院の板倉賢一特任教授(資源開発工学)は「水を止めると内部で蓄熱した石炭が再燃する可能性がある。慎重に注水を続ける必要がある」と指摘する。

専門家「再開できる可能性ある」

 営業再開時期を5月12日以降としたことについて、市に確たる見通しがあるわけではない。観光シーズンを迎え「12日より前は再開できないことを、はっきり示した方が良いと判断した」と市は説明する。

 坑道の鎮火を待ち、被害がなかった博物館本館だけの営業を先行して再開する案もある。ただ、模擬坑道は博物館の目玉展示施設。厚谷司市長は「基本的には坑道も含めた営業再開を目指したい」と強調する。

 市は27日、板倉特任教授のほか元炭鉱マンら4人で構成する有識者会議を設置する。鎮火に向けた方策や鎮火を判断する基準、坑道の活用のあり方などについて専門家の助言を受ける意向だ。

 関係者の間で「坑道の営業再開は困難では」との懸念も出始めているが、板倉特任教授は「火災で石炭層がもろくなったかもしれないが、崩落した箇所を補強すれば再度利用できる可能性はある」と話している。

北海道新聞

最終更新:4/26(金) 6:02
北海道新聞

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