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携帯の「光るアンテナ」もう一度光らせたい スマホで実験、結果は……興奮の「電波暗室」で見た光景

4/26(金) 7:02配信

withnews

 【平成B面史】90年代後半から2000年代、スマホに覇権を奪われるまで、日本の人々の生活を支えていた「ガラケー」。日本独自の発展を遂げたのは本体だけではありません。通話の電波に反応して、光っていたあのアイテム「光るアンテナ」を覚えていますか? 今ではもうほとんど目にしなくなった「光るアンテナ」を、現代の「スマホ」でもう一度光らせたい――。用意したのは、「クレイジー」「ディスコボール」「トリプルフラッシュアンテナ」……個性的な名前の商品ばかり。平成の終わりに、一筋の光は見えるのか、調査しました。(朝日新聞デジタル編集部・野口みな子=平成元年・1989年生まれ)

【動画】「スマホで光った!」現代によみがえった「光るアンテナ」を動画で 興奮の電波暗室「これは名作」

存在を忘れていた「光るアンテナ」

 「いま、『光るアンテナ』を集めてるんです」

 バブル~平成初期に、日本中で販売されていた懐かしのおみやげ「ファンシー絵みやげ」を集め研究する、山下メロさんにそう言われたのは、新元号の予想がそろそろ盛り上がってきた2月のある日のことでした。山下さんは「ファンシー絵みやげ」に限らず、当時の時代の変化の中で、忘れ去られていった文化の保護にも前向きです。

 「これって、平成を象徴しているけど、たぶんもう忘れられかけてますよね」

 山下さんに言われなければ、私もすっかり忘れていました。確かに、2000年前半、大人が持つ携帯のアンテナにはそれがついていました。デフォルトのアンテナではなく、わざわざつけかえるその代物。しかも、電池を必要としない、子どもからすると「謎の科学」感……。

 着信音とともに光り始めるアンテナは、おしゃれで、かっこよくて、携帯だけでもすごくうらやましいのに、格の違いを見せつけられているようでした。

 そして、3月、私は山下さんの家にいました。コレクションの「光るアンテナ」を見せてもらうためです。そこに、並べられる個性豊かな懐かしいアンテナたち。

 「エメラルドグリーンに輝く!!」
 「4個のLEDが廻るように輝く!!」
 「ミルキーピンクの優しい光で着信・発信をお知らせ!」
 「折れにくい形状記憶合金製」

 「形状記憶合金」の文字を見つけたとき、懐かしさのあまり膝から崩れ落ちそうになりました。

 「光るアンテナが流行っていたときって、『人との違い』を携帯電話でアピールできたんですよね」と山下さん。

 ガラケーの時代はシールやプリクラを貼ったり、ストラップにもこだわったりして、「自分だけの」携帯にするために「デコる」のが当たり前のように行われていました。今ではスマホケースにこだわるくらいで、装飾の自由度も以前ほどなく、デコレーション文化も落ち着いているように思います。本命の相手のプリクラは、今どこに貼っているのだろうか。

 「実はこのアンテナって結構高かったんですよ」と、あるアンテナのパッケージの裏面を見せていただき、驚きました。

 そのお値段、5,800円。

 メルカリの落札価格ではありません。当時の定価です。一瞬ゼロが1個多いんじゃないかと思いましたが、ちゃんと5,800円。これは、当時の中高生もなかなか手が出せなかったでしょう。きっと親御さんにねだっても、理解してもらえなかったのでは……。

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最終更新:4/26(金) 10:22
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