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お気に入りの本が破れたら 図書館職員に聞いてみた

5/8(水) 8:01配信

岩手日日新聞社

 「破れたり、染みが付いたりした本があります。きれいにしたいのですが・・・」。

 取材班に届いた声に共感した。友人に貸した文庫本が、飲み物の染みが付いて返ってきたことがある。謝罪を受け入れて本棚に戻したが、努力すれば元通りになったのだろうか。一関図書館で修理方法や本をきれいに保つ秘訣を聞いてみた。

利用者の「独自修理」、かえって劣化の原因に

 2015年から3年連続で県内図書館貸出冊数ランキング1位を誇る同館では年に一度、「本が泣いています」という企画展を開催。修理不可能なほどに破損した図書など約20冊を並べ、本を大切にするよう呼び掛ける趣向だ。ページが破れたり、ペットに噛まれたり、ペンで書き込まれたりと、月100冊以上が破損されて返ってくる。

 同館の長谷川あゆみさんのデスクには、修理のため「一晩寝かせている本」が積み上がる。日常業務の中で時間を見つけては、その本に合わせた方法で修理する。今回は「比較的簡単にできる直し方」を見せてもらった。

破れたページを特製「のりボンド」で貼り合せる

 子供が破いてしまうなどの理由で、児童書の破損が目立つ。接着剤は、のり、ボンド、水を1:1:1で調合した特製「のりボンド」。紙の硬さによって配合を変える。

 破れた部分を正確に重ね合わせるため、紙をしっかりのばしてから、のりボンドを重なる部分に乗せる。慎重に貼り合わせたら撥水性の紙ではさみ、前後のページに貼り付かないようにする。家庭ではクッキングシートがお薦め。

はずれたページを貼り付ける

 糸でかがらない無線綴じで製本された図書の場合、何度も開くことでページが離れることも。図書館では人気の本によくある現象だ。

 「のりボンド」を使う場合、ページが離れた跡の溝に入れるように、もしくは、離れたページに塗布する。他のページと高さが合っているか確認しながら本体に押し込む。ずれないよう、ゴムバンドやひもなどで固定し、少なくとも一晩は寝かせる。このとき背表紙がゆがんでいると、その形状から戻らなくなってしまうので注意が必要だ。

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最終更新:5/8(水) 18:49
岩手日日新聞社

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