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さらなる高みへトライ 日立ラグビー部「サンネクサス」、上位リーグ昇格果たす

5/10(金) 10:00配信

茨城新聞クロスアイ

日立市を拠点とする日立製作所ラグビー部「サンネクサス」は今季、昇格を果たした社会人ラグビー「トップイーストリーグ・ディビジョン1」で、新たな戦いに挑む。創部85年の歴史を誇るチームは今、9月に開幕するリーグ戦に向け、さらに上位リーグを目指して練習に励んでいる。
(日立支社・湯浅奈実)

■泥にまみれ

平日の午後7時半、同市会瀬町の会瀬グラウンドに仕事を終えたラガーマンらが続々と集まった。ウオーミングアップの後、素早いパス回しやタックル、攻守の戦術確認など、限られた時間で練習をこなす。

時折、グラウンドの小石を拾い上げる姿が目につく。ラグビーグラウンドは近年、天然芝の導入が増えているが、チームは荒れた土の上で体をぶつけ合い、泥まみれでボールを追う。

「ディビジョン1は時間や環境に恵まれたチームばかり。今の環境で、いかに士気を高めるかが重要だ」。真田卓弥主将(25)は強い意志でチームを引っ張る。

グラウンドの一角にあるトレーニング施設も手作りで、コーチや運営スタッフも少ない。他のチームに比べ練習環境は厳しい。

それでもラグビーへの情熱は負けていない。入部7年目の森岡祐介さん(29)は「周囲の応援が自分を奮い立たせる」と話す。県立太田一高出身の高橋響紀さん(20)は「県内出身選手として輝きたい」と活躍を誓った。

■85年の歴史

チームの歴史は古い。戦前の1934年に、日立製作所日立工場(現日立事業所)の社員を中心に創設された。

同事業所の従業員やOBらでつくる文化・体育組織「日立会」の一つで、運営や遠征などの費用は同会の会費で負担する。だが、会員数は従業員の減少とともに年々減り、部員の個人負担で補っているのが現状だ。

部員は18歳から34歳までの44人。市内やひたちなか市の日立グループ企業に所属し、平日が午後8時から週3回、土日曜は午前9時半から練習に汗を流す。

2013年、関東社会人1部からトップイーストリーグ・ディビジョン2に昇格した。しかし、その後4年間、雌伏の時が続いた。

「君たちはどこを目指しているんだ」。16年のシーズン終了後、湯浅直幸ゼネラルマネジャー(GM)(53)が選手たちに問い掛けた。「ディビジョン1に行きたい」。選手たちは言い切り、ここから飛躍が始まった。

■強化に成功

チームは17年を「改革元年」と位置付け、愛称を、結合を意味する「サンネクサス」に決めた。

湯浅GMとチームディレクターの尾又信次さん(45)は選手強化に着手する。尾又さんは部員の母校や都内の大学ラグビー強豪校を回ってチームを売り込んだ。

チームの熱意が伝わり、18年には11人が加入。戦力強化に成功し、ディビジョン1への昇格をつかみ取った。今年も8人の新戦力が加わった。

地域に愛されるチームづくりにも取り組む。県内の小中高生と定期的に練習会を開催。4月の「日立さくらロードレース」に初めて選手8人がゲストランナーとして出場した。

内田剛監督(34)は「ラグビー活動で日立のまちにエナジーを与えたい」と語り、今秋の茨城国体7人制成年男子チームでも監督として指揮する。

新シーズンは、12日に春のオープン戦が始まり、6月2日には水戸市ツインフィールドで日本IBMと対戦する。今年の目標は「トップ5入り」。チームはさらなる高みに挑戦する。

★ラグビーの社会人リーグ
国内最高峰のトップリーグ、その下のトップチャレンジリーグ、3・4部に相当するトップイーストリーグなど東日本、関西、九州に地域リーグがある。サンネクサスは昨季、トップイーストのディビジョン2(全8チーム)で2位に入り、順位決定戦を経て、上位のディビジョン1(全10チーム)昇格を決めた。

茨城新聞社

最終更新:5/10(金) 10:00
茨城新聞クロスアイ

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