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東京の下町に「暮らし」を見つけたエチオピア人たち

5/10(金) 11:04配信

Yahoo!ニュース

 東京の東部、葛飾区の四ツ木周辺に、エチオピア人たちの小さなコミュニティがある。驚くことに、そこでの生活支援、地域交流、エチオピア本国の支援まで、在日エチオピア人自らがつくったNPOが担っている。最近では地域の人々とのつながりが強まり、さらに踏み込んだ活動が始まっている。

葛飾区に80人、東京の半数が集中

 エチオピアはアフリカの北東部にある世界最古の独立国の一つだ。日本と同じく植民地支配を受けず独自の文字を含む長い歴史を守ってきた。明治時代には”Japanize(日本化)”という言葉もあったというほど日本に好意的で、伝統を重んじることや謙虚な姿勢など価値観が日本人と似ているという人が今でも多い。

 現在の人口は約1億人とされるが、ここ数十年政治的混乱が続き十分な教育や雇用機会がないことなどから、約500万人が国外に逃れているといわれる。日本には450人程度、うち東京に180人、葛飾区に約半数の80人が住んでいる。20人ほどの子ども以外はほぼ20-40代で、6割が男性だ。

 コミュニティの中心ともいえる四ツ木のアパートの一室には、留学を経て定住した人や難民の人たちが設立した「NPOアデイアベバ・エチオピア協会(アデイアベバ)」がある。アデイアベバの母体の任意団体は、以前から交流会や生活支援を行なっていた。しかし、2008年ごろから難民が増加したこともあり、より信頼される団体となるため2010年にNPO化した、とアデイアベバ理事のアベベ・サレシラシエ・アマレさん(サーレさん)は説明する。

 なぜ四ツ木にエチオピア人が集住することになったのだろうか。古い木造アパートなど家賃が安い住居があること。葛飾区や墨田区の中小の工場では、言語に頼らず成り立つ仕事があること。さらに下町の人懐こさや自身も労働者として苦労してきた住民もいること。そのような中に暮らしを見つけたエチオピア人が、口づてに同じ地域に住むようになったのだという。この地域にエチオピア出身者が住み始めてすでに20年ほど経っており、日本で生まれた子どもたちは地元の保育園や小学校に通っている。一方、仕事のスキルも日本語も上達してきて、さらに良い仕事を見つけられた人や、こちらで結婚した人などは、このコミュニティを出て主に関東近辺で暮らすことが多い。

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最終更新:5/10(金) 11:04
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