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ボルトが去った後の陸上界を盛り上げていける存在…五味トレーナーがサニブラの潜在能力語った

5/13(月) 7:18配信

スポーツ報知

◆米大学地区選手権大会 男子100メートル決勝(11日、米アーカンソー州フェイエットビル)

 17年シーズンからサニブラウンを担当する五味宏生トレーナー(35)=帝京大スポーツ医科学センター助教=がスポーツ報知の取材に応じ、9秒台に突入した逸材の魅力を明かした。男子マラソンの大迫傑(27)=ナイキ=も担当する五味氏が、17年ロンドン世界陸上の練習場で感じたサニブラウンの強さは―。

 世陸のアップをずっと見ていた時に感じたのは、米国の選手は地面をとらえる時の音がすごい。(脚で)地面を突き刺すというか、ドンドンドンという音が、めちゃくちゃすごい。一方で桐生君はキュッキュッという感じで脚を前に移動させます。力を出すのがうまい欧米系と、(スムーズに前へ)乗り出す日本人選手なのかな、と思って見ていました。(サニブラウン・)ハキームは本当に中間。着地の衝撃音はそれなりに鳴って、地面は踏めている。でも乗り込んでいくのも、すごくうまい。前への移動ができて、地面を押す力も大きくなっているのが強みですね。

 海外に拠点を置いた彼は「日本より海外のコーチの方が、細かく理にかなったスキルを教えてくれる」と言います。前脚で地面を押して動きをつなげる意識、体の角度、腕の振り方も細かく議論。きっと、今までの感覚が覆されたのだと思います。それから「コーチが超喜んでくれるんですよ」と。正しい動きができると「お前、よくやったじゃないか! すごいな!」とハイタッチしてくれる。この環境が、強くなった推進力でしょう。

 メンタルでは大迫に似ている面があると感じます。誰に何を言われようと絶対に強くなれると、自分が思った場所(フロリダ大)で力が突き抜ける。大迫もしがらみは関係なく、速くなれると自分で思ったからオレゴンを選びました。だから「米国に行ったから強くなった」という言われ方は一番嫌うんです。ブレちゃいけない部分がはっきりしているのが共通点ですね。

 昨年5月のレース中に、右脚付け根を痛めました。6月の全米学生選手権をスタンドで一緒に観戦した時のこと。400メートルで、マイケル・ノーマン(サニブラウンの1歳年上で室内世界記録保持者)が44秒台で走ったのを見て「やばいですね」と。同世代がポンポン記録を出している悔しさもあったと思う。でも、焦りすぎずに今季へ仕上げてきました。今は「順調です。大丈夫です」が口癖。それだけ、不安なく臨めているのだと思います。

 ハキームは(世界記録保持者の)ボルトが去った後の陸上界を盛り上げていける存在だと思っています。9秒8台は絶対出ます。その上の7台、6台を見られる才能があると思う。ボルト(9秒58)を超えるかは分からないけど、少なくとも9秒台で喜ぶものではない。世界の表彰台を、長く争う選手になってほしいですね。

最終更新:5/14(火) 15:27
スポーツ報知

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