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キャッシュレス主役のクレカだがユーザー不利な規約も 求められる整備

5/13(月) 11:52配信

ITmedia ビジネスオンライン

 オリンピックに向けてキャッシュレス化を政府が推進している。キャッシュレスの主役といえばクレジットカードだが、一般の利用者が安心して使うためには、カード各社が対応を考えるべき点は数多い。不正利用に関する規約もその一つだ。

2017年11月26日に改定されたセゾンカード規約の新旧対応表から抜粋。セゾンカードの場合新旧対応表があって違いに下線も引いてくれるのでまだ親切

 キャッシュレス化本格稼働に向けて、クレジットカードの不正利用や保険に関する規約がどう変わってきたのかを、実例を基に見ていこう。

「カード会員規約」を読まないカード利用者

 クレジットカードを作成する際に「カード会員規約に同意する」というチェックがあるが、多くのユーザーがほとんど読まずに同意しているはずだ。ところが、クレジットカードの会員規約は各社でさまざまな違いがある。

 また、ほとんどのクレジットカードでは「事前の告知でカード会員規約を変更できる」としており、必ずしも事前に書面による十分な告知をするとは限らない。むしろWebに「○日付けでカード会員規約が変わります」と告知されるだけの事が多い。会員規約は、利用者の有利、不利にかかわらず変更され、施行日以降にクレジットカードを利用すれば変更を承認したことになっているのが現状だ。

 カード会社が積極的に告知せず、そこに関する規制もないため、カードによってはユーザーに不利益な規約のままになっていたり、不利益変更される場合もある。

 では、これまでクレジットカード規約にはどんなものがあったのか。例として「安心の補償制度」を見てみよう。

過去には、会員に過失があれば不正利用「全額」補償せずと明記していた規約も

 当時の規約がかなり厳しかった例として、楽天カードを見てみよう。現在は改善されているが、当時このような規約だったという例としてみてほしい。

楽天カード カード会員規約から抜粋

第17条(カードの紛失・盗難、偽造、再発行)

3.本条第1項但し書による支払免除の対象となる金額とは、会員が当社に対して連絡を行った日から30日(但し、当社に連絡することができないやむを得ない事情があることを会員が証明した場合には、30日にその事情が継続している期間を加えた日数とします。)前の日(その日が当該盗難が行われた前の日であるときは、当該盗難が行われた日)以降になされた他人によるカード利用に関するものとします。但し、当該カード利用がカードの紛失、盗難等を用いて不正に行われたことについて、当社が善意かつ無過失であり、かつ、会員に過失(重過失を除く)がある場合には、その支払免除金額は、当該カード利用に係る額の4分の3に相当する金額に限るものとします。

 クレジットカード取引は、仕組み上不正利用が避けられない。そこで不正利用時にしかるべき手続きをして「(調査の結果)カード会社が不正と認め、免責条件に該当しなければ支払い義務を免除する」という制度を用意している。

 クレジットカードは本来、明細請求書が届いて、利用者が内容を確認して請求内容に問題がないか確認をした上で支払う。このため、利用者に月ごとの明細請求書が届いてから不正利用を連絡をしても間に合うように、「カード会社が連絡を受け取ってから遡る事60日までが対象」となっている。これはVisaやMastercard、JCBなどいわゆる国際ブランドのカードならば同じと思っていい。

 ただし、利用者が不正利用だと思っても、実は名称の違いで本当に利用しているものとか、家族や同居人が勝手に使った等の免責条件に該当すると支払い免除にはならないし、その調査期間は白黒はっきりしないので一時的に払うことになる場合が多い。

 楽天カードにも他社同様、不正利用の支払い免除の規定がある。しかし、利用者が不正利用に対して過失があれば、当時の楽天カードは最大でも4分の3までしか補償しないという規定が過去には存在した。しかし、カード会社が会員に過失があると主張した場合、利用者側でそれを覆す証明は難しいだろう。

 また、通常盗難紛失に関する保障期間も30日と短い。規約の17条の1項で他社同様60日と書いてあるが、実際には引用文のように3項で打ち消している。楽天カードに連絡できない合理的な理由を証明するのは困難だ。

 クレジットカードの支払いサイクルは1カ月で、確定した利用明細が送られた時点では30日を超える可能性がある。かなりユーザーに不利な内容だったが、さすがに後日3項が撤回されて、現在は普通の規約文面に変更している。

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最終更新:5/13(月) 11:52
ITmedia ビジネスオンライン

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