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【その壁を超えてゆけ】開幕スタメンも打率1割で降格 ドラ1藤原の苦悩

5/13(月) 14:00配信

日刊スポーツ

ダッシュは根尾にも負けなかった

「正直(ライバル意識は)ありましたね。入ってくる前から自分より名前も売れて、はるかに有名でしたし…。根尾(現中日)であったり柿木(現日本ハム)であったり中川(現早大)であったり、本当にみんなスケールが大きく名前の売れた選手が集まるとわかっていたので、入る前からライバルと認識してやっていました」
中でも、根尾は負けられない存在だった。入学直後は走るメニューが中心だった。「根尾も足が速いと聞いてましたけど、自分が一番早かったので、そこだけは通用するなっていうのはありましたね」。グラウンドの外野フェンスの奥にある坂で、2人1組で3年間何度もダッシュは行った。その相手は根尾や宮崎(現立大)だった。チームでもトップクラスの足を持つ2人と競い、己の武器を磨いた。「1本も負けなかったですね(笑い)」。負けず嫌いの血が騒いだ。彼らの存在が、さらに藤原を高めた。
  ◇  ◇
ともに汗を流してきた仲間、甲子園で対戦したライバル…、多くの同期がプロの門をたたいた。しかし今は彼らは「壁」ではない。
「正直、今は高校ほど、あんまりライバル意識は持っていないです。自分たちよりすごい選手がほとんどなんで、僕らはまだまだ下のレベル。僕以外もみんな意識してないと思う。たまにニュースとかでは耳に入りますけど、めちゃくちゃ意識はしたりしないですね」
まだまだお互いスタートラインに立ったばかり。今はすでに活躍する先輩たちがライバルだ。

ライバルになるのは結果出してから

1軍で2安打という結果を残しながらも、藤原は「ラッキーヒットだったんで自信にはならないです。自分がしっかりボールを見切って打ったやつがヒットになったわけではないので。今のレベルで(1軍に)上がっても打てないのはわかっているので力を付けるしかないです」。現状に満足せず、さらに上をめざし続ける。だからこそ、藤原の未来は明るい。今は2軍で実戦を積みながら、試合後にはウエートトレーニングを続け、文字通り力を付けている最中だ。入団時には77キロだった体重も、80キロ台に乗った。プロの体もできつつある。
何年後かはわからない。数年後、皆が一線で活躍するようになって、あらためて同期は互いにライバルとなる。
「自分を含めて、みんなが1軍に出だして結果を残してきたら(その意識は)変わってくると思いますね」。
日々奮闘中。お互いに「壁」と思えるようになる日を夢見て、藤原は今日も挑み続ける。【久永壮真】

連載【その壁を超えてゆけ】~アスリートはいかに課題解決したのか

ニッカンスポーツ・コムとYahoo!ニュースによる連携企画記事です。誰もがぶつかる壁、クリアしなければいけない壁、物事を隔てる壁など、世の中には多くの「壁」があります。アスリートやスポーツの世界に生きる人たちは、その壁をどうやって超えてきたのか。今まさに壁に直面する若者の心の内に迫ります。

日刊スポーツ

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最終更新:5/14(火) 13:12
日刊スポーツ

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