ここから本文です

護衛艦「すずつき」、中国観艦式に参列 7年ぶりの訪中

5/13(月) 12:31配信

ニュースソクラ

【軍事の展望台】日中信頼醸成へ海自が役割果たす

 少し古い話だが4月23日、中国北海艦隊の根拠地である山東省青島沖で、中国海軍創設70周年を記念する国際観艦式が行われ、日本の新型護衛艦「すずつき」(満載6800トン)が参列した。これは日中関係の好転を具体的に示すものだ。

 米国は中国が南シナ海で人工島を造成し、軍事基地化していることを非難、米軍艦がその近くを通航するなど「航行の自由作戦」を行っているから、この観艦式に艦艇を参加させなかった。海上自衛隊は「米海軍の有能な助手」と揶揄されるほど親密だが、今回は珍しく米海軍に追随しなかった。

 「中国との関係改善を目指す政府から、観艦式に参加するよう強い要請があった。米国からの反発は特になかった。」と海上幕僚監部の幹部は言う。この観艦式には海外13カ国(日本、ロシア、韓国、インド、オーストラリア、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、フィリピン、ブルネイ、ミャンマー、バングラデシュ)から18隻の艦艇が参加。中国は空母「遼寧」(約6万トン)や最新鋭の055型大型駆逐艦「南昌」(約1万2千トン)、094型(晋級)弾道ミサイル原潜(約1万2千トン)など32隻、航空機39機を参列させ、習近平国家主席はミサイル駆逐艦「西寧」(7500トン)に乗って観閲した。

 日本の自衛艦と中国軍艦の相互親善訪問は2007年11月、中国のミサイル駆逐艦「深せん」(6100トン)が東京港晴海埠頭に入港して始まり、翌08年6月には日本の護衛艦「さざなみ」(6400トン)が中国南海艦隊の基地、広東省湛江を訪れた。

 2010年9月に尖閣諸島海域で中国漁船と日本の巡視船が衝突、漁船船長の処分をめぐって日中は対立したが、海上自衛隊と中国海軍は「信頼醸成」のための交流を続け、2011年12月に護衛艦「きりさめ」(6100トン)が青島を訪問、儀礼的な共同通信訓練も行った。

 ところが翌12年9月に日本政府(野田政権)は尖閣諸島の一部を石原慎太郎・東京都知事が提唱した募金により、地権者から買収すれば一層面倒な事態になることを警戒し、国費でそれを買い取り、国有地とし立入を阻止した。

 だが中国側にその説明を十分していなかったため、中国では「国有化」は日本政府が強硬な態度に出たように誤解され、反日デモが各地に発生、自衛艦の親善訪問どころではなくなった。

1/3ページ

最終更新:5/13(月) 12:31
ニュースソクラ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事