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戦後初めて掲揚された日章旗、71年ぶり里帰り 平和台を創った男・岡部平太を顕彰

5/13(月) 12:15配信

西日本新聞

 日本で戦後初めて公式に掲揚された日章旗が、71年ぶりに里帰りする。福岡市で1948(昭和23)年に開催された第3回国体で、主会場となった平和台陸上競技場に掲げられた日章旗。保存されている糸島市の伊都文化会館から1日だけ運び出され、18日に開かれる「スポーツフェスタ」(福岡青年会議所主催)で、競技場の正面スタンドに展示される。

【写真】戦後初、公式に日章旗を掲揚させた男・岡部平太

 国旗の掲揚は終戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の指令で禁じられていた。しかし、国体準備委員長として平和台を創設した岡部平太(1891~1966)が、連合国軍最高司令官のダグラス・マッカーサーに直訴し、大会直前に認められた。

 ただ、会場に掲揚できる大きな日の丸がなかったため、布を張り合わせた手作り。赤い塗料で描かれた円もゆがんでおり、苦労をしのばせる。現在は岡部の出身地、糸島市の伊都文化会館に展示されており、館外に持ち出されるのは初めてという。併せて岡部の業績を紹介するパネルも展示する。

 岡部は柔道8段、剣道5段でスポーツ万能。米国で科学トレーニングを学び、日本に初めてアメリカンフットボールを紹介した。コーチとしてマラソン、水泳など多くの選手を育てたが、その反骨精神ゆえに生涯は波瀾(はらん)万丈だった。「平和台」には、特攻隊で戦死した長男への鎮魂と平和の願いが込められている。

 今回企画したのは、福岡青年会議所地域スポーツ創造特別委員会の森伸明・特別委員長(40)。本紙の連載記事と小説「Peace Hill 天狗(てんぐ)と呼ばれた男 岡部平太物語」(著者・橘京平、幻冬舎)で、岡部の存在を知ったという。「スポーツの聖地・平和台を創設した岡部さんを改めて顕彰し、参加者とともに平和への願いを発信したい」と話している。

 スポーツフェスタは午前9時~午後5時半。入場無料で、3千人でスクラムを組むギネス世界記録挑戦、サッカー教室などがある。詳しくは福岡青年会議所のホームページで。

西日本新聞社

最終更新:5/13(月) 12:15
西日本新聞

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