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大津事故の記者会見、質問する記者の社名は公表すべきか

5/13(月) 17:27配信

ハフポスト日本版

「メディアは権力だと自覚を」

NHK時代からTwitterなどで取材意図などを公開してきたジャーナリストの堀潤さんは、社名の公表について「非常に重要」だとしたうえで、「メディアは自分たちが権力側で、報道はある種のプロパガンダだと自覚するべきだ」と指摘する。

「どこの社がどんな意図でどういう質問をするか、メディアの内側から出すのは非常に重要です。なぜなら、我々はある意味では権力者側で、自分たちの発信はある種の『プロパガンダ』なんだという意識を持つ必要があるからです」

たしかに私たちメディアは影響力を持つという点、取材した情報を取捨選択して編集したものを報道するという点で、権力であり“プロパガンダ性“を孕んでいる。

「僕は、自分が過去に投票した政治家や支持政策など、自分のスタンスを公開するようにしています」と堀さんは語る。

対話を始めるために

記者会見は情報が錯綜する中で行われる。さらに大津のような地方支局で事件や事故の取材を担当するのは、入社数年の若手記者であることが多い。

質問を批判された記者側に悪気はなく、現在のバッシングに心を痛めていることは想像に難くない。心ない誹謗中傷もある中で、報道機関が自らの取材プロセスを明かすのに抵抗があることも理解できる。

だが、メディアに向けられる目や取材環境、受け手側の意識は、時代の移り変わりとともに大きく変化している。メディアによる一方通行の発信は成り立たなくなっているのも実情だ。

ハフポスト日本版は、対話を生み出すことが私たちメディアの役割の一つだと考えている。警察や検察の取り調べも可視化される時代。私たちメディアも変わる必要があるのではないだろうか。

記者会見で質問した報道機関の社名掲載がメディアのスタンダードになることは、対話を生み出すための一歩になると信じている。

中村 かさね (Kasane Nakamura)

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最終更新:5/13(月) 18:32
ハフポスト日本版

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