ここから本文です

地方自治の使命は何か 無理解なメディア  真価示した知事会

5/14(火) 10:52配信

47NEWS

 春の統一地方選は、多くの選挙で投票率が過去最低となった。無投票も多かった。理由は一つではない。なり手の不足、地域の活力の低下、「統一」と言いながら統一率は27%しかなかったことなどが、指摘されている。だが、これに加えて、大手メディアの報道の仕方も影響したのではないか。

 ▽統一選は「前座」か

 その端的な例として、この選挙に対するメディアの枕詞を挙げたい。多くの報道が「夏の参院選の前哨戦」「夏の参院選を占う」であった。こういう表現をすると、統一地方選は「国政選挙の前座」という二義的な価値しかないようにみえてしまう。地方自治は地域と住民にとって、国レベルの選挙とは違った意味や重さがあるはずだ。

 地方自治の意味とは何か。もちろんその土地の実情に即して、行政課題に取り組んでいくことは不可欠だ。しかし、それにとどまらない。

 例えば、全国知事会が昨年8月に発表した日米地位協定に関する提言は、その意義を示すものだったと思う。

 地位協定の正式名称は「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力および安全保障条約第6条に基づく施設および区域ならびに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」という実に長たらしいものだ。中身を知り、考える意欲を阻喪させる。市民を遠ざけようという意図があるのではないかと思うほどだ。

 共同通信の配信記事は次のように説明する。

 ―日米安全保障条約に基づき、日本に駐留する米軍と軍人・軍属、家族の法的地位や、基地の管理・運用を定めた協定。1960年の発効後、一度も改定されていない。公務中の犯罪は米側が第1次裁判権を持ち、公務外でも米側が先に容疑者を拘束すれば、起訴前まで原則として日本側に身柄を引き渡さないと規定する(後略)―

 これだけを読むと、刑事事件の処理を中心とする協定と思ってしまう。事実、しばしば米兵や軍属の起こした事件・事故に関連してクローズアップされてきた。だが、全28条のうち刑事裁判権に関わるのは第17条だけ。多くの条項は基地そのものに関係する。

1/3ページ

最終更新:5/14(火) 12:09
47NEWS

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事