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ラップ×声優プロジェクト『ヒプノシスマイク』Pに聞く、ラッパーとアニメ声優の邂逅が生んだ“新表現”

5/14(火) 8:40配信

オリコン

■無意識の遠慮に反省、「ラッパーの皆さんの方がボーダーレスで考えてくれていた」

――『ヒプマイ』では、アニソンやラップというジャンルの枠を超えた盛り上がりを見せています。昨年春に開幕された4つのディビジョンによるトーナメント戦の結果、シンジュク・ディビジョンの麻天狼の楽曲をZeebraさんが担当するなど、本プロジェクトにはさまざまなラッパーやアーティストが関わっています。こうした流れは当初から想定していましたか?

【平野宗一郎】ラッパーの方々にも自分たちのブランディングがある中で、むしろ「飛び込んでいこうぜ」っていう感覚の人もいると思います。例えば、ラッパ我リヤさんの事務所に行って楽曲のお願いをした際に、ライブはどこどこで披露します、みたいな話になったんです。すると、「いや、うちも出ましょうか?」と言ってもらって。その言葉にハッとさせられると同時に少し反省もしました。やっぱり、最初の頃は無意識に遠慮していた部分もあったんだなと。ラッパーのみなさんの方がジャンルの枠を超えて、ボーダーレスで考えてくれていましたから。

――そうしたラッパーの皆さんとの協力体制であったり、楽曲のヒットなどムーブメントとなっていますが、最初は数字面でも苦労されたとお聞きしました。

【平野宗一郎】はい。最初はお店に並ぶ数も少なかったです。ただ、長い目で育てていこうっていう気概では一応いたので。

――では、ターニングポイントとなったタイミングというのは?

【平野宗一郎】リリックビデオを出したときから皆さんが注目してくださって。やはり、本格的にラップミュージックに挑戦した声優のスキルの高さは話題になったと思います。それからほどなくして池袋サンシャインの噴水広場でフリーライブをやって、凄いたくさんの人が集まってくださって、その時にお客さんに受け入れられたという部分は感じました。

――新しい取り組みでファンを獲得していったわけですが、ノウハウというか何か参考にした手法などはありますか?

【平野宗一郎】何かの二番煎じ、三番煎じではなく自分達が面白いと思ったものをプレゼンして、スタッフを巻き込んで挑戦しようというレーベルの考え方が根底にあると思います。自分たちの新しい感性で挑戦をしていって、それを続けることに重きを置いています。

■『ヒプマイ』が目指した、みんなに遊んでもらえる“遊び場作り”

――『ヒプマイ』の1stフルアルバム『Enter the Hypnosis Microphone』が4月24日にリリースされ話題となっています。今後の目標としてはどうでしょうか?

【平野宗一郎】『ヒプマイ』は新人アーティストでもないので、「どこどこの土俵に立ちたい」みたいなものが最終目標ではありません。このプロジェクトの一番の根幹は「新しい音楽体験のきっかけづくり」とか、「みんなに遊んでもらえる遊び場作り」だと考えています。

――“遊び場”という考え方は魅力的ですね。これまでの音楽シーンになくて、今の『ヒプマイ』にあることは何でしょうか?

【平野宗一郎】ラッパーさんとも一緒にレコーディングする機会があって、その際に言われたのが、これはラッパーさんたちが常日頃やってる音楽表現とは全然違った「新しい表現」だと。

――音楽業界に新しいジャンルが生まれつつあるんですね。

【平野宗一郎】“自分のなかのリアル”を表現するラップとは異なり、声優さんが演じるキャラクターはぶっ飛んだキャラクターやぶっ飛んだ性格の持ち主なので、感情表現がゼロから100まですごく振り幅が広いんです。 まさにそこが強みでもあり、個性的な楽曲が生み出される要因なんだと思います。

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最終更新:5/14(火) 8:40
オリコン

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