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「お腹空いたなあ」と思ったときに食べたくなるのは何ですか?

5/14(火) 6:30配信

食べログマガジン

〈食を制す者、ビジネスを制す〉空腹を感じることの幸福感「会社勤めって意外に楽しかったかも」

フリーランスで原稿書きの仕事をしていると、一日中家に閉じこもってしまうことが多くなる。そう言うと、気晴らしにカフェでコーヒーでも飲みながら仕事をすればいいとアドバイスされるのだが、たくさんの資料を持っていくのが面倒だし、周囲の話し声がどうしても気になってしまうので、結局は家で書くことになる。

そうすると自然と運動不足になるため、原稿を書き終わったらちょっとしたウォーキングでもしようと思うのだが、最近の数カ月で言えば、外に出れば寒くて風邪を引きそうだし、花粉症もひどくなると考えるから、どうしても躊躇してしまう。何だか自分でもメリハリがない生活だと思う。

会社を辞めて1人で仕事を始めたころ、毎月自動的に入ってくる給料以外に、会社勤めのありがたみをしみじみと感じることがあった。

会社に勤めていたときは、当然ながら電車に乗って、最寄り駅から歩いて会社に通っていた。オフィスに着いて上司や同僚に囲まれて仕事をしていると、仕事に有用な話をするだけでなく、皆と無駄話をしたりすることも多かった。

むろん人間関係でストレスを感じることもあったから、この人と会ったときにはどう話せばいいのかと気を遣うことも少なくなかった。

歩いて、声を出して、気を遣う――。皆さんも会社員生活をしていると、そのことにどれほどの価値があるのかと疑問に思うかもしれないが、孤独なフリーランスになると、それが自分の頭と身体にとって貴重だったと思うようになるから不思議だ。

振り返れば通勤はちょっとした運動にもなるし、ランチで無駄話をしながら食べることは楽しかったし、ことさらに意識しないまでも人間関係などで気を遣い、大きなエネルギーを使っていたことには生きているという実感があった。

何を食べようかと思う日は気分もいい

今、会社勤めをしていて改めて良かったと思うことは、自然とお腹が空くことだ。何を今さらと思われるかもしれないが、家で一日中、1人で原稿書きをしていると、なかなかお腹が空かない。

1人だと会話もないし、パソコンとにらめっこするだけだから、頭は使うが、身体はなまっている。したがって、なかなかお腹が空かないことになる。身体の底から食欲が激流のように湧き上がってくるというようなことがないのだ。

とくに寒い時期の自宅での仕事では苦労した。朝起きても食欲はなく、コーヒーのみ。〆切へのストレスはあるから、追い詰められるように原稿書きが始まる。昼になると少しはお腹が空くが、おにぎり一つを食べたいくらいの食欲しかない。

そしてまた孤独な原稿書きを再開。夜になると、ごはんを食べる前に、どうしてもお酒が飲みたくなる。頭が疲れているから、リラックスモードに切り替えたいのだろう。缶ビールを1~2杯。

まだ仕事は終わっていないので、夕食もつまみで簡単に済ませてしまう。それからまた深夜まで仕事だ。

こう書くと、愚痴のように聞こえるかもしれない。確かにそうなのだが、そのときの心境は、明らかに毎日の気分は曇り空なのだ。

コピーライターで経営者でもある糸井重里さんが自著で次のようなことを言っていたことが記憶に残っている。「今日はお腹が空いたなあ。何を食べようかなあ。そう思うときは自分の体調や気分がとても良いときだと思う」

確かにそう思う。自然とお腹が空いているときは体調も良く、気分もいい。会社員のときは仕事が終わって、居酒屋で飲む1杯目の冷えた生ビールが何よりも楽しみだった。仲間との食事は美味しかったし、深夜のラーメンもうまかったなあとつくづく思う。

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最終更新:5/14(火) 6:30
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