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バングラデシュの人は自撮り大好き 緑と笑顔の国を旅する――写真家・倉谷清文

5/14(火) 19:40配信

THE PAGE

 南アジアの北東部に位置するバングラデシュ。西からのガンジス(ポッダ)川と北からのブラマプトラ(ジョムナ)川が合流し、下流でメグナ川と合流する。国土の大部分がインド洋のベンガル湾に向かって広がるデルタ地帯で、その土壌は豊かである。

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 かつてはアジアでも最貧国と言われてきたが、アパレル産業の隆盛とともに世界でもトップクラスの経済成長率となった。

 日本では桜の花が散り始めた4月中頃、ベンガル暦では新年を迎える。そんなお祝いムードに沸くバングラデシュを訪ねた。

バングラデシュの新年は4月14日から

 4月14日の朝、ダッカ大学周辺には数万人の人々が詰めかけていた。ダッカ大学芸術学部の学生による幸福を祈る行列は、祝祭のメインイベントの一つだ。悪魔払いの意味合いで作られた高さ5メートル以上ある動物をかたどった山車や大きなお面を掲げ、大通りを練り歩く。民族衣装のパンジャビ、サリーを身にまとった家族連れやカップル、友達グループが沿道を埋め尽くし、学生たちの行列を背景にスマートフォン片手に写真を撮っている。赤と白の色合いが多く、その彩りも鮮やかだ。

 バングラデシュが4月14日を元日としているのはベンガル暦に由来する。ムガル帝国のアクバル大帝が、地域の土地税を徴収する時期を農閑期で新年をお祝いするタイミングに合わせるため、ベンガル暦を取り入れたという。

 フェイスペイントを施した息子を肩車して歩くお父さんや、友達と腕組みして楽しそうに見つめる女の子。みんながいかにこの日を心待ちにしていたかがわかる。

世界一人口密度の高い国

 バングラデシュは、日本の国土の約4割の面積に日本の人口をはるかに上回る約1億6千万人が住んでいる。シンガポールなど都市国家の小国を除けば、世界一人口密度が高い国と言われている。人口のほとんどがベンガル人。国名の「バングラデシュ」はベンガル語で“ベンガル人の国”を意味する。

 首都ダッカに着き、街の中心部に入ると道路は徐々に混み合い、やがて渋滞にはまってしまう。車にバス、タクシー、リキシャ、オートリキシャなどが入り乱れ、あちこちからクラクションの音が鳴り響く。ひっきりなしに鳴り続ける音を耳にしていると、当然のことながら小競り合いの一つでも起きていそうなものだと想像したが、不思議とそんな様子は見られない。ダッカに限らず、地方の都市でも大きな交差点がある場所では同じような光景を目にした。

 人口集中は著しいが、まだまだ道路、鉄道などインフラの整備などは追いついていない。ただ、そのような交通事情ではあるが、町を歩くと行き交う人々の様子はこれまで観てきた国の感じとどこか異なる。決して華美ではないが、皆穏やかな表情をしている。こちらから声をかけると笑顔で返してくれる。

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最終更新:5/14(火) 19:40
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