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栄養管理自立促す 料理の選び方学ぶ 競技選手と食

5/15(水) 12:24配信

福島民報

 世界のサッカー界で活躍できる選手の育成がJFAアカデミー福島の最終目標だ。体格で上回る外国人選手に負けない体づくりが必要となる。日本サッカー協会(JFA)とサポート契約を結ぶ国立スポーツ科学センターは年に数回、栄養士をアカデミーに派遣。タンパク質、ビタミン、ミネラル、脂質、炭水化物の五大栄養素の役割、食材ごとに含まれている栄養素など基礎知識を選手に伝授している。

 選手が生活する静岡県裾野市の寮では、カロリー十分で栄養バランスの良い料理が提供されている。しかし、アカデミーを卒業すれば、食事の管理は選手自身に委ねられる。知識はあっても日常生活でどう活用すればいいか、戸惑う選手が少なくないという。

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 「選手は中学一年から高校三年までの最長六年間、寮生活をする。自炊経験が少ないのです」。アスレティックトレーナーの檜山里美さん(35)は明かす。

 そこでアカデミーは食品の基礎知識にとどまらず、より実践的な講習をしている。三月のフランス遠征前には、食習慣の異なる土地でいかにバランス良く栄養を取るかを教えた。例えば、寮で口にする一食二百グラムのご飯は、食パンなら二~三枚に相当するというように置き換える量を示した。

 選手がレストランなどで食事する場合、どの料理を選ぶべきかも学んだ。試合前にパスタ類を食べるなら、脂質が多くて消化に時間のかかるカルボナーラよりも、トマトソースのパスタを選ぶのが正解-という具合だ。

 アカデミー四年目の佐藤朱莉(あかり)さん(15)=福島市出身=は「フランス遠征時の食事は好みを自分で選ぶビュッフェスタイルだった。サラダはレタスなどの葉物ばかりでなく、疲労回復に役立つビタミンが多く含まれているニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜を摂取するよう心掛けた。これからは帰省の際などに料理を作る練習をしたい」と目標を話す。

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 アカデミーでは禁止薬物混入の可能性があるプロテインやサプリメントを除き、禁止している食品はない。脂質や糖分が多いインスタントラーメンやお菓子、炭酸飲料が寮の食事に出ることはないが、本人が希望すれば持ち込んで食べたり飲んだりできる。みんな食べ盛りの年頃。過度に抑圧すれば卒業後、解放感から過剰摂取になりかねない。

 「食事は競技選手の大切な仕事の一つ」と檜山さんは語る。「栄養管理の面でも自立した選手を育成していきたい」と先を見据えた。

最終更新:5/15(水) 12:24
福島民報

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