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スマホ料金、分かりにくい「最大4割値下げ」表記 元Mobile記者が検証する

5/15(水) 7:00配信

ITmedia NEWS

 KDDIが5月13日に新料金プランを発表した。「最大4割おトク」な新しいデータ従量制プランやデータ容量無制限プランを打ち出し、ユーザーの選択肢を増やした。選択の幅が増えたのは素直に歓迎したいが、一方で記者が感じたのは、「最大4割おトク」や、「○カ月間○○円/月」といった料金表示の適用条件などが分かりにくいということだ。

目を皿のようにして見ないと気付かない、料金説明の「※」印

「最大4割おトク」は本当か

 KDDIは今回の新料金プランで「最大4割おトク」を打ち出したが、「4割」という数字は去年8月の菅義偉官房長官による「携帯電話料金は4割値下げできる」という発言や、NTTドコモが先行して4月に発表した新料金プランで「最大4割値下げした」と発表したことに刺激を受けたと思われる。

 KDDIとNTTドコモがいう「最大4割値下げ」。「最大」という表記が厄介だが、どの条件で何と比較して4割なのか。まずはKDDIから検証してみよう。

 なお、料金の計算式は記事末に付記している。

KDDI「最大4割は非分離プランと比較した」

 KDDIが最大4割おトクというのは、「新auピタットプラン」だ。同社は「データ利用量1GBにおいて従来の料金プラン(注1)よりも最大4割おトクにご利用いただける」と説明する。「注1」には、「「スーパーカケホ+データ定額1」「LTE NET」に加入の場合」とある。

 新ピタットプランで1GBまで利用する場合、月額料金は2980円だ。家族回線が他に2回線以上あれば、各回線で1000円が割り引かれ、月額1980円となる。比較対象のスーパーカケホは「5分以内の通話無料」を含むため、新ピタットプランに同様の通話サービスを加えるとプラス700円で、月額は計2680円となる。

 比較対象の「スーパーカケホ+データ定額1+LTE NET」は、月額4900円。確かに、比較すれば約45%の値下げだ。

○なぜ「旧ピタットプラン」と比較しないのか

 しかし、auで月に1GB利用できる従来プランはこれだけではない。データ従量制の「(旧)ピタットプラン」であれば、1GBまでの利用と5分以内の無料通話で月額3480円と、先のスーパーカケホ+データ定額1より安く抑えられる。こちらで新ピタットプランと比較すると、約23%の値下げにとどまる。

 なぜスーパーカケホ+データ定額1と比較し、旧ピタットプランとは比較しなかったのか。KDDIに取材すると「非分離プランから分離プランへの値下げという観点で比較した」という。

 「分離プラン」は総務省が「シンプルで分かりやすい携帯電話料金プランの実現」のために携帯キャリアに要請しているプランの形式で、その要請項目の一つに「端末購入を条件とする通信料金の割引の廃止」がある。

 NTTドコモの「月々サポート」、KDDIの「毎月割」、ソフトバンクの「月月割」などが、総務省が問題視している割引に当たる。

 KDDIの旧ピタットプランはすでに毎月割を廃止しており、この点でいえば「分離プラン」だといえる。一方のスーパーカケホ+データ定額は“原則”毎月割が利用できる従来の非分離プランであるため、今回はこちらと比較したのだという。

 上記で“原則”としたのは理由がある。料金プランを説明する同社ページの※欄を、目を皿のようにして見ていくと、「データ定額1には毎月割が適用されない」とあるのだ。データ定額1を「非分離プラン」と説明するのは難しいのではないか。

 また、家族回線による割引を考慮しなければ新ピタットプランと旧ピタットプランの月間利用1GBの際の月額料金は同じだ。

 家族3人でKDDIと契約していれば、確かにこれまでのプランに比べて安く抑えられるものの、1人で契約する際には最安料金について従来プラン(旧ピタットプラン)と変わらないということになる。つまり、今回のKDDI料金プラン値下げの大きな要因は「家族回線による料金割引の導入」ともいえる。

 KDDIとしても、「4割値下げ」の圧力は頭が痛かったのではないかと記者は想像している。NTTドコモはこれまで分離プランを導入していなかったため、分離プランの発表とともに4割値下げを打ち出せるが、KDDIは17年の時点で分離プランである(旧)ピタットプランを発表していた。菅官房長官の発言以前に小容量データプランを比較的安価に設定していたKDDIにとって、旧ピタットプランを比較に出したくないという気持ちは分かる。

 しかし、「最大4割おトク」の言葉が先行すればユーザーはそのような捉え方はしてくれない。内容としては確かに(家族構成によっては)従来から値下げしているのに、言葉の真実性に疑問が出る売り出し方となってしまったのはもったいないように思う。

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最終更新:5/15(水) 10:42
ITmedia NEWS

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