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民間ロケット市場の改革へ 堀江貴文氏が会見(全文2完)ディープスペースに行けるロケット開発も

5/15(水) 17:15配信

THE PAGE

2人はどういったご背景を持っているのか

稲川:技術的な、どうやって安価にするロケットかという観点ですけれども、重要な点は2点あると思っています。1つ目が、エンジンの技術ですね。特に重要なのがインジェクター、燃料の噴射するところですけれども、ここにわれわれはピントル型インジェクター、ピントル・タイプ・インジェクターというのを用いています。

 このピントル型インジェクターという技術はアポロ計画の月着陸船に使われていた技術でもあります。非常に安く噴射機がつくれる方法としてわれわれは注目して、そういうアポロ計画の文献から、ある意味リバースエンジニアリングをしてこのMOMOの開発およびZEROの開発をやっているというところです。

 もう1つ重要な観点がアビオニクス、電子部品です。これは例えばこのMOMOに使われているジャイロセンサー、姿勢を測るセンサーなんかは、ドローンなどに使われているMEMS、半導体のジャイロを用いています。非常に安価なものを用いていて、既存のロケットで使われているようなセンサーに対して、だいたい2桁値段が低いものなんかを使っています。

 このジャイロセンサーは1つの例ですけれども、ほかの部品に関してもほかの分野で使われている部品を積極的に、例えば車に使われている部品なんかを積極的に採用することによって、自社で宇宙用に新たに開発することなく安い電子部品が作れるような技術を持っています。

通訳:あと、お2人のモチベーションと個人的な背景といいますか、ロケット技術について。

稲川:はい。私自身は学生のときにSpaceXだったり、ほかの会社も幾つか宇宙のスタートアップが出てきたタイミングで学生として見ていて、やはりアメリカで民間企業のビジネスが成功しそうなタイミングを見て、そのあとこのインターステラという会社に入りましたけれども、アメリカで立ち上がってくるビジネスっていうのは数年遅れで日本でも必ず遅れて来るということもありますので、日本でも間違いなくこの民間ビジネスというのが立ち上がってくるだろうというところは感じていました。そういうところから誰かやらないと宇宙開発は進まないので、それは自分たちでやっていこうと。

 特にロケットの部分が変わると、宇宙開発全部が大きく変わるので、そういうところを新しくつくっていこうというモチベーションでやっています。

堀江:僕のほうは、僕も今46歳なんですけど、僕が子供のころすでに、僕が生まれる前にアポロで人類が月に行っていましたし、『宇宙戦艦ヤマト』とか『機動戦士ガンダム』とか『2001年宇宙の旅』とか、いろんなSF、映画、アニメが僕が大人になるころにはみんな気軽に宇宙に行けるようになっているというふうに喧伝をしていたわけですけど、実際にはそうならなかったと。

 どうしてなってないんだろうなというのを大人になって考えたら、あ、これはコストが高いからいけないんだっていうことに気付きまして、それから自分でITの会社を立ち上げて、それなりの資金力は付いたので宇宙分野への投資を始めようと。僕が安いロケットをつくって飛ばせばいいんだということで始めたんですけど、なかなか試行錯誤しまして、結局自分たちでロケットエンジンをつくらないとそれが達成できないことに気付きまして、2006年ぐらいからロケットを自前で一からつくり始めて今に至るという感じですね。

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最終更新:5/15(水) 17:15
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