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「ただの実績作りでは」疑問の声も…市庁舎本館の解体方針、市民説明これで十分? 福岡県大牟田市

5/15(水) 14:41配信

西日本新聞

 福岡県大牟田市の市庁舎整備を巡り、市は4月下旬以降、全19校区対象の市民説明を順次開いている。登録有形文化財の本館を解体する市方針に対し、3月の市議会で「市民への説明不足」と指摘されての措置。ただ各自治組織の会合に職員が出向いて実施し、説明を聞くのは役員中心の少人数に限られている。議員からは「一般市民向けではなく意味がない。ただの実績作りでは」と疑問の声が上がる。市民説明、これで大丈夫?

【写真】国登録有形文化財の大牟田市庁舎本館

 14日夜、中友校区(住民約4千人)の公民館連絡協議会が主催した定例の公民館長会議。各館長8人が出席した会合の冒頭、市庁舎整備に関して職員が説明した。配布資料は両面印刷のA3用紙1枚。職員は「本館を解体して新庁舎を整備した方が、将来的な財政負担は軽くなる」と強調し、市方針への理解を求めた。

 説明10分、質疑10分の予定だったが質問が相次ぎ、計50分近くに。ある館長は「これで中友校区への説明が終わったとはしないでほしい」と、別の場でのさらなる説明を求めた。

 10日夜の明治校区まちづくり協議会が主催した会合も、出席者は自治会役員ら25人。市職員の短い説明に、役員からは「これだけでは皆さんも分からないと思う」との指摘もあった。

 こうした状況に、解体に反対する平山光子議員は「保存すると市民負担が将来的に本当に重くなるのか。その積算根拠に疑問があるのに、短時間で、一方的な説明では市民の理解は得られない」と批判。別会派の議員は「市が説明会を主催して広く参加を促すべきだ。このままでは市方針に基づく関連予算を削除した3月議会の時の状況と何ら変わらない」と首をひねる。

 これに対し市は「自治会に限らず、さまざまな団体から要請があれば、出向いて説明する」との姿勢だ。現時点で青年会議所や医師会など17団体から要請があり、20~30人規模で順次開催しているという。さらに月2回発行の市広報でも4回に分けて紹介中で「市民説明会を5回開いた3月議会前と比べ、より広く説明している」との立場だ。

 市は今後、市議会が求めていた「庁舎整備の調査研究などさらなる検討」は行わず、市方針は堅持したまま市民意見を集約するアンケートを6月にも改めて実施する。

西日本新聞社

最終更新:5/15(水) 14:41
西日本新聞

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