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世界遺産に登録「仁徳天皇陵」は本当は誰のお墓なのか?

5/16(木) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 日本最大の前方後円墳「仁徳天皇陵古墳」(大山古墳、堺市)を含む大阪府南部の「百舌鳥・古市古墳群」がユネスコの世界遺産に登録される見通しとなった。

 かつて歴史教科書には「仁徳天皇陵」と記されていたが、今は「伝仁徳天皇陵」となっている。本当に仁徳天皇の墓なのか分からないからだ。

 そのことは大阪府の世界遺産事務局も認めていて、こう説明してくれた。

「『百舌鳥・古市古墳群』には前方後円墳や方墳など大小89基の古墳があり、そのうちの49基を申請しました。いずれも4世紀後半から5世紀後半に築造されたものです。仁徳天皇陵は太古の昔から『中陵』という地名で、『延喜式』によるとこの名が仁徳天皇をさすため、平安時代から仁徳天皇のお墓となり、幕末に決まりました。応神天皇のお墓は近くに誉田八幡という神社があり、ここの祭神が応神天皇のため、応神天皇陵となったのです。2カ所とも、具体的に誰のお墓なのかが分からないのが現実です。仁徳天皇や応神天皇が実在したかどうかを含めて謎は残りますが、それでも古墳群の歴史的価値が高いことは疑いようもありません」(福田英人主任専門員)

 かつてゼネコンの大林組が2000人の作業員が毎日人力で働いて仁徳天皇陵を造営した場合、何年かかるかを計算した。結果は「15年8カ月」だったそうだ。

 歴史家の安藤優一郎氏はこう言う。

「仁徳天皇陵についてはかなり昔から、『本当に仁徳天皇のお墓なのか?』と疑問を抱く研究者がいました。だから現在は『伝』の文字を付け加えて断定を避けているのです。邪馬台国がどこにあったのかと同様に、古墳に誰が眠っているかは古代史の大きなミステリー。今回の世界遺産登録を機会に歴史ロマンを味わっていただきたいと思います」

 今年の夏休みは大阪でミステリーハンターになってみますか。

最終更新:5/16(木) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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