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イラクの米外交官に退去命令 イラン関連の脅威に対応 米国務省

5/16(木) 10:47配信

産経新聞

 【ワシントン=住井亨介、カイロ=佐藤貴生】米国務省は15日、在イラク米大使館などの職員のうち、緊急対応要員以外は国外へ退去するよう命じた。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、イラクの隣国イランに関連する脅威に対応するためとしている。

 イラクでは2014年にイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が勢力を拡大した際、イラン指導部と同じイスラム教シーア派の民兵が掃討に貢献。イラク軍の命令系統に入らない集団もあるとされる。米・イランの軍事的緊張の高まりを受け、米国人が標的になるのでは-との懸念が高まっていた。

 退去の対象は、首都バグダッドの大使館と北部アルビルにある領事館の職員で、通常の査証(ビザ)業務が一時的に休止される。

 ロイター通信は15日、米政府高官の話として、対象者の避難は終了したと伝えた。米国大使館があるバグダッドの立ち入り制限区域「グリーンゾーン」では同日、ヘリコプターが相次いで離着陸する様子がみられた。また、米大使館は米国民に対し、民間の移動手段で速やかにイラク国外へ退去するよう求め、同国内の米施設に近づかないよう注意を促した。

 イラクでは米兵約5千人がISの残存勢力の掃討のため駐留しているが、米軍の基地の攻撃を企てたシーア派民兵組織もあったといわれる。一方、ドイツとオランダの軍兵士ら計330人も駐留しているが、地域の緊張が高まってきたとしてイラク国軍の軍事教練を中断した。

 イラクはシーア派人口が国内最大勢力で、歴史的にもイランとのつながりが濃い。米国はイラク側にイランとの経済関係などを断つよう迫っており、両国の駆け引きが水面下で激化していると伝えられていた。

最終更新:5/17(金) 1:22
産経新聞

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