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好調な茨城の観光誘客 関係者を悩ませる「弱点」とは…

5/16(木) 23:12配信

産経新聞

 茨城県内の観光関係者が「10連休特需」の恩恵を受けている。県が実施した入り込み客数調査によると、先の大型連休中に主要観光スポットを訪れた人の数は333万5019人で、前年を4割近く上回った。東京からのアクセスの良さなどが奏功した形だ。ただ、茨城の観光誘客は、近県とは異なる「弱点」も抱えている。

 ■日帰りしやすい県

 主要な観光地やイベントの中で、大型連休に最も多くの人を集めたのは国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)で、前年より85・1%も多い58万3130人が訪れた。目玉である約450万本のネモフィラが連休中に見頃を迎えたことが入園者数を押し上げたようだ。

 今年は、5年に1回の「常陸大津の御船祭」(北茨城市)と、7年に1回の「神峰神社大祭礼」(日立市)が重なった年でもあり、2つの祭りに計39万人が詰めかけた。

 さまざまな好条件に恵まれ活況を呈した連休中の茨城観光だが、東京都内の大手旅行代理店関係者はこんな特徴を指摘する。

 「茨城は日帰り旅行のプランを作りやすい県なんです」

 確かに、群馬県や栃木県に比べると温泉地などが少なく、東京などに住む人からすれば「泊まりに行く場所」というイメージは希薄だ。露天風呂を備えた観光ホテルを擁する大洗町のような観光地もあるが、伊豆半島(静岡県)や伊香保温泉(群馬県)に比べると茨城県外での知名度は劣る。

 交通アクセスが良く観光スポットは満載、それでいて泊まる場所を思いつかないとなれば、多くの観光客が日帰り旅行を選択するのも無理はない。実際、北関東3県がそれぞれ調査した年間宿泊客数(平成29年)を比べると、栃木県の836万人、群馬県の805万人に対し、茨城県は512万人にとどまっている。

 ■ホテル誘致で新風

 もっとも、こうした「泣きどころ」は地元の関係者も十分認識している。

 県は昨年から、10億円の予算を投じてホテルの誘致を目指し、県内観光に新風を吹かせようと試みている。外国人観光客など新たな客層の開拓を図る宿泊施設を対象に、専門家のコンサルティングを受けられるよう手配する事業にも取り組んでいる。

 大型連休明けに県が行った聞き取り調査では、多くのホテルや旅館が昨年より宿泊客数が増えたと回答したといい、課題克服への光明も差しつつある。大洗町の観光協会の担当者は「茨城は食の宝庫なので、アンコウなど特産品のフェアを行ってPRしている。海が見えるお風呂など、地域の特徴を生かして勝負している」と胸を張った。(永井大輔)

最終更新:5/16(木) 23:12
産経新聞

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